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【特集】命に責任を 〜人と動物にやさしいまちづくり〜 1

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茨城県守谷市

ペットを飼うということは、命を預かるということです。
犬や猫は15~20歳まで生きるといわれています。
最期を迎えるまで責任を持って飼えますか?
病気、怪我、年をとり動けなくなったら介護できますか?
ワクチンや餌代でかかる費用を負担できますか?
飼う前に、もう一度考えてみませんか。

ペットは、一緒に遊んだり、時には心を癒してくれる身近な存在。しかし、身勝手な理由で捨てられてしまう、マナーを守らない飼い主が周りに迷惑をかけてしまうことがあるのも事実です。
ペットも人間と同じように命ある存在です。
人と動物にやさしいまちにするために、私たちができることは何でしょうか。
今回の特集では、守谷市動物愛護協議会会長一木明子(ひときあきこ)さんからお話を伺いました。

●守谷市動物愛護協議会会長 一木明子さん
生体販売がなくなることを願っています。日本は命をセリにかけて、販売している数少ない国の1つです。このような状況が一刻も早く改善され、悪質なブリーダーがいなくなればと思います。

■市内での問題
市内では多頭飼育崩壊や、入院・怪我・病気などでお世話ができなくなったことによる飼育放棄の問題があります。飼い始める際に、自分に「もしも」のことがあったらどうするかを考えておくことが大切です。実際に「飼えなくなった」という相談が動物愛護協議会や市役所に数多く寄せられています。世話ができなくなったときに備えて、ペットの後見人を探しておきましょう。
市内の公園や駐車場など、犬猫が遺棄されてしまうことも毎年発生しています。警察署経由で茨城県の動物指導センターに移送されることになり、子猫は体力がないため、その間に死んでしまうこともありました。

◇動物の遺棄・虐待は犯罪
水や餌をあげない、放置(ネグレクト)も虐待の対象となります。見つけた方は警察へ連絡してください。
・遺棄・虐待は1年以下の懲役または100万以下の罰金
・みだりに殺し、傷つけた場合は5年以下の懲役または500万以下の罰金

■飼い主のいない猫へのTNR活動
猫はとても繁殖率が高い動物です。年3回子どもを産むことができ、交尾をするとほぼ100%の確率で妊娠します。全国で殺処分されている猫の6割以上は野良猫が産んだ子猫です。
むやみに増やさないためにも、「TNR活動」や「地域猫」と呼ばれる活動が注目されています。
TNR活動とは、自然に野良猫を減らす優しい方法です。捕獲(Trap)し、不妊去勢手術(Neuter)し、元の場所に戻します(Return)。その手術を受けた猫は目印として片耳の耳先がカットされます。
不妊去勢手術を受けた野良猫を地域でご飯やトイレのお世話をして、見守る活動が地域猫活動です。
これまで、「かわいそうだから、とりあえず餌をあげる」という理由で野良猫に餌をあげていた方もいると思いますが、その行為で猫は繁殖し、いずれは誰も世話をすることができない頭数になってしまいます。
不幸な命を増やさないためにも手術を受けさせる選択を考えましょう。

動物愛護協議会では、不妊・去勢手術を行っていただいた方に「不妊去勢手術費助成金」を支給しています。市内で保護した猫、飼い主のいない猫対象で、オス7,000円、メス10,000円を助成しています。

■犬の飼い主さんへお願いしたいこと
茨城県の動物指導センターには毎日のように首輪付きの犬が収容され、飼い主のお迎えがないことが多いです。
飼い主の元に戻れるよう、首輪に名札・鑑札(かんさつ)、またはマイクロチップを付け、所有者の明記をお願いします。
犬は人よりずっと暑さに弱く、熱中症にかかりやすいです。夏の暑い時間帯にお散歩している人を見かけますが、アスファルトは60度以上になります。肉球のやけどや熱中症の原因になるので、夏の散歩は涼しい早朝か夜にお願いします。また、外飼いだとさらに熱中症の心配も。できる限り室内飼育をおすすめしています。

◇令和4年度 市で保護された犬猫の数と行き先(令和5年3月31日集計)
・市の保護期間内に里親へ譲渡…35件
・里親サポーター*による一時預かり…6件
・市の保護期間内に元の飼い主に引き渡し…2件
*里親サポーターへお預けした犬猫は、その後すべてを飼い主もしくは里親へ引き渡し済みです。

市で保護した犬猫情報は生活環境課のXや市ホームページで随時お伝えしています。

◆10月は茨城県の「飼い主マナー向上推進月間」
1 動物の習性などを正しく理解して
飼育場所を清潔に保ち、正しいしつけと健康管理をしましょう。

2 排泄物の処理を適切に
散歩中に「ふん」をしたときは、必ず持ち帰り、「尿」をしたときには水で流すなど、適切な方法で処分・対応しましょう。

3 迷子にならないように
飼っている犬や猫には首輪・名札・マイクロチップ*を着けましょう。
*昨年度から努力義務になりました。

4 犬や猫の避妊・去勢手術、犬の狂犬病予防注射を

5 飼い猫は室内で
近隣住民の敷地内で「ふん尿をする」・「車で爪とぎをする」・「花壇を荒らす」などの理由により、近隣の方が迷惑し、苦情が多く寄せられています。

問合先:
・不妊去勢手術費助成金に関すること…守谷市動物愛護協議会
【メール】doubutsuaigo.moriya@gmail.com
・その他記事に関すること…市役所生活環境課 環境・廃棄物G 内線142、145

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