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自治体の皆さまへ

健康一口メモ 442号

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長崎県波佐見町

◆「オーラルフレイル」について
なかはら歯科 中原裕二

◇『オーラルフレイル』という言葉を聞いたことがありますか?
オーラルは「口腔」、フレイルは「虚弱」を意味します。
簡単に言うと「お口を介した体の衰え」の事です。オーラルフレイルとは加齢による衰えのひとつで、食物を噛んだり飲み込んだりする機能が低下したり、滑舌が悪くなったりするなど"口"に関連する機能が低下しつつある状態のことを指します。一般的に、オーラルフレイルの始まりは食事時のむせこみが増える、硬い食品が噛めなくなる、滑舌が悪くなる事などが挙げられますが、この状態を放置すると嚥下障害や構音障害など多岐にわたる身体的、社会的な障害を引き起こす恐れがあります。
「オーラルフレイル」を放っておくと、口だけでなく全身の筋肉が弱まり、介護が必要になるリスクが高くなります。いつまでも自分の歯でおいしく食事がとれる様、歯や口の働きの衰えにいち早く気づきしっかり予防していきましょう。

◇『オーラルフレイル』の検査・診断について
オーラルフレイルは歯周病や虫歯による残存歯数の減少によって段階的に引き起こされるため、定期的に歯科検診を受けることが大切と考えられています。
高齢者は唾液分泌量が低下するため、口腔内の衛生状態が悪化しやすく、若い世代に比べて歯周病や虫歯を引き起こしやすいのが特徴です。また、特に糖尿病などの持病があると歯周病が悪化しやすいため、抜歯が必要になるほど重症化するまで発症に気づかないケースも少なくありません。気になる症状がない場合であったとしても、3~6か月に一度は口腔内の状態をチェックするようにしましょう。

◇『オーラルフレイル』を予防するために
「噛む力」「飲みこむ力」「話す力」この3つの力を衰えないようにする事が大切です。
しっかり噛む事や会話を楽しむことなどは、口の周りの筋肉を鍛えます。このような何気ない日々の生活が、健康を保つための大切な要素です!
好きな詩や小説を声に出して読んだり、好きな歌を歌ったりする事も、口の周りの筋肉を鍛える事ができます。家でできる簡単なお口の体操もおすすめです。毎日の生活に取り入れてみませんか?

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