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〔特集〕「農」と歩む〜未来を担う若手農業者の思い〜(2)

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長野県高森町

―就農したのはいつですか?
2年間、里親の元で研修を受けた後、35歳で就農(独り立ち)しました。国から補助金が出るので活用しながら、里親の紹介で借りた畑に新しい棚を作り、ブドウの木を植えて。就農して今年で5年目になります。

―実際に農業をやってみて大変だったことは?
当初、今とは違う場所で成木のブドウ畑を借りて栽培していたのですが、そこは山付けで日陰も多く、虫もたくさん出て大変でした。しかもせっかく実をつけたブドウがサルの被害に遭い、防護ネットを張ったり、罠を仕掛けてもらったり苦労の連続。今の畑はカラスは来ますがサルは出なくなってホッとしています。

―うれしかった事は?
就農1年目に作ったブドウでJA主催のコンクールの優秀賞をいただいたことです!ナガノパープルで受賞したので、一番好きな品種になりました。

ー農業を始めて、ご自身に変化はありましたか?
生活環境はもちろん変わりましたが、中身は変わっていないことの方が多いかも。「これをやりたい」と思っても悶々と考えて動き出すまで時間がかかってしまう性格はそのままです。でも、なんとなく正直になったかな。良くも悪くも思ったことを口に出せるようになりました。移住して就農したというと「すごい」「行動派だね」と言われることもありますが、すごいわけではなく、人の縁と運に恵まれただけ。里親にも周囲の方々にも良くしてもらって感謝しています。

―軽トラも乗りこなしているんですね。つなぎもおしゃれだし「農業女子」という感じで可愛いです。
ありがとうございます。町内には年を重ねてもおしゃれに農業を楽しんでいる先輩方がいるので「私も将来ああいう風になりたいな」と憧れています。あ、変化したことといえば、農業を始めてから運転は上達しました!名古屋時代は完全にペーパードライバーだったので運転が下手で。研修時代、中古車を買って乗っていたんですが、ある日、土手を走り落ちてしまい無残な状態に…。幸い怪我はなかったのですが、その頃に比べたら確実に技術は上がりましたね。

―それは大変…。お体が無事で本当に良かったです。最後に今後の目標を教えてください。
就農から5年が経ち、今年いっぱいで補助金もなくなります。生活に少し余裕が持てるくらいまで収入を増やしていきたいのはもちろんですが、軌道に乗ったらいずれは研修生の受け入れもしていきたいです。自分がお世話になったからということもありますが、自分もいつかは動けなくなりますから、その時に担い手になってくれる人材が育っていて欲しい。未来に農業をつなげていけたらいいなと考えています。

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