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自治体の皆さまへ

-障がいのある人もない人も- 共に働き、支えあうまちづくり(2)

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鳥取県南部町

■就労継続支援A型
Arrows(アローズ)〔天萬〕(NPО法人ぴーす)
アローズは、昨年7月に開所したA型事業所です。焼き菓子の製造や農業に取り組んでおり、12月には事務所横にスコーンshopArrowsoneをオープンしました。現在は町内だけでなく、米子市や大山町、伯耆町などから18名の利用者が通所しています。利用者の個性を活かした業務を行うことで、楽しみながらやりがいを持って働ける環境を作っています。
米子市から通う松原さんは、「自分の長所を活かしながら仕事ができている。スコーンの分量もみんなで工夫しながら、お客さんに喜んでもらえる味を考えている。利用者の個性もそれぞれだが、意見を出し合って、助け合っています」と話し、楽しみながら働いています。
スコーンshop Arrows oneも徐々に地域に浸透してきており、「近所の人からおいしいと聞いて来ました」と口コミで来店する方や、SNSを見て来店する方が多いといいます。NPO法人ぴーす副理事長の廣瀬さんは、「つながりを大切に、地域に密着しながら活動していきたい」と抱負を語りました。

■就労継続支援A型・B型
法勝寺温泉〔法勝寺〕(JOCA南部)
公益社団法人青年海外協力協会南部事務所(JOCA南部)の取り組みのキーワードは、子どもからお年寄りまで、障がい・疾病の有無や国籍を問わず人々が関わり合う中でいきがいを持ち幸せを感じることができる取り組み”ごちゃまぜ”。就労継続支援A・B型事業所の他にも、放課後児童クラブや放課後等デイサービスの運営など、福祉を軸とした地方創生事業を行っています。
6月にオープン1周年を迎えた法勝寺温泉。ここは、障がいや難病を抱える方の働く場でもあります。塚田さんは5年前からJOCA南部の就労支援で働いており、現在は法勝寺温泉内の食事処「やぶ勝」でホールを担当しています。「顔を覚えてもらって名前を呼んでもらえると嬉しい。メニューを覚えるのが難しかったけど、お客さんといろいろな会話ができて、今は働いていてすごく楽しい」と話されます。
地域の人が施設を使うことで、普段は支えられる側であることが多い障がい等のある方が、支える側に回る。分別するのではなく、互いに支え合うことで、居心地の良い場所が出来上がっていました。

■就労継続支援B型
ノームの糸車〔鶴田〕(特定非営利活動法人ノーム)
食品加工、羊毛フェルトの講習や作品作り、動画編集・デザイン、ノームガーデンでの石窯ピザづくり、施設外就労でのきのこ栽培関連作業など、多種多様な事業に取り組んでいます。
現在18名の方が通っています。年代も20代から70代と幅広く、体を動かすことが得意な方、ものづくりが得意な方など個性も様々で、出来ること・やりたいことも異なります。興味・関心や、できることに合わせた仕事を取り入れていくうちに、多様な事業を展開するようになりました。
米子市から通う熊代さんは、羊毛フェルトの作業に取り組んでいます。「犬や熊など、いろいろな作品を作ってきた。イメージ通りに作るのは難しいが、どんどん出来上がっていくのが楽しい」と作業を楽しんでいます。
代表の吉田さんは、「ひとりひとりにあった働き方ができるよう心がけている。これからもみなさんが喜んで通える場所を作っていきたい」と話されました。

■就労継続支援B型
わかとり作業所〔福成〕(社会福祉法人祥和会)
わかとり作業所は平成元年に開所して以来、主に知的障がいのある方の就労支援を行っています。地元企業からの請負作業や施設外就労での草刈り・清掃作業、食品製造・加工作業、キナルなんぶ内のベーカリー「ルポゼ」の勤務など、”わかとり作業所にしかないサービス提供”を行ってきました。
菓子部門では、フィナンシェ、クッキーなど10種類のお菓子を製造、販売しています。利用者の方は、菓子の包装など仕上げ作業に関わっています。カステラのラベル貼りを行う長尾さんは、「最初は難しかったけど、今は楽しく作業しています」と話します。他にも、とっとり花回廊ではフラワー分場が活動しており、園内での除草、集草、荷受け等の作業で活躍しています。また、「ルポゼ」ではパンの成形、トッピング等の製造作業や、購入されたパンの袋詰め等の接客といった、利用者の方の得意分野に合わせた業務に携わっています。スタッフの高橋さんは、「スタッフが出来ない部分をフォローしてもらっている。支え合いながら働いています」と話し、欠かせない存在となっていました。

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