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自治体の皆さまへ

-特集-プラネタリーヘルス~人の健康、地球の健康~(2)

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鳥取県江府町

■江府町から取り組む
「せせらぎ公園が、せせらいでいない!」プラネタリーヘルスの拠点としてまずはせせらぎ公園の失われた水源の再生を目指します。これまでせせらぎ公園は、水源のビオトープにも外来種の植物もはびこり、やぶになっていました。神聖な石碑や記念碑石碑や祠も草で覆われていたため、まずは草刈りから始めました。「奥大山地球会議」を開催し、環境再生に詳しい高田宏臣氏をお呼びして住民のみなさんとせせらぎ公園周辺のフィールドワークも行い、参加された方に現状を知っていただきました。せせらぎ公園はグラウンドゴルフの利用もされていますが、雨が降ると水が溜まってしまい、長靴でプレーされる方もいます。水が溜まってしまうのは、地下の水脈が滞っているからです。土の中の水はただ溜まっているだけではなく、毛細血管のように山から海まで連続して繋がっています。だから水も湧くし山も保水できているのですが、実は、例えばコンクリートで舗装したりするだけで、その周辺で水脈が詰まって血流不全のようになり、保水できなくなった山が崩れてきてしまいます。近代化にともなう全国的な問題ですが、まずはこのせせらぎ公園を拠点にして水源再生をしてせせらぎを取り戻しモデルケースとし、それをきっかけに保水力が無くなってしまっている大山全体を再生に発展させたいと思います。
時間はかかりますが土の中の事まで考えて水源を再生し、水を育む環境を再生していくため、水の町・江府町の住民のみなさまにも関わっていただきたいです。

※ビオトープ…生物が自然な状態で生息している空間。

■食べられる公園
私たちにとって身近な〞大山さん〞を自然の資本と考え、守り、再生してより良くしていくことが、私たち人間の健康やくらしの安全にも繋がるし、自然の資本をより良くすることが、社会や地球の健康の実現にもなっていくと考えています。
プラネタリーヘルスの一環で行っているのが、農業的な方法で生態系をより拡張する「拡張生態系」をつくる手法です。雑草だけに覆われていたエリアを耕して、いろいろなものが同時に生えている野生的な生態系を再現するため、100種類以上の種や苗を寄せ植えします。一見するとめちゃくちゃですが、そのほうが協力や競い合いにより強く栄養価も高い野菜ができます。シソやバジルなどのハーブ類、トマトやモロヘイヤなど様々な植物が協生し、収穫しています。そんな「食べられる公園」の再生を、住民さんと共に行いながら、江府町の未来を語り合い一緒に作っていく場所にしたいです。

◎プラネタリーヘルスの視点で描かれた江府町周辺の水脈図(提供:tenrai株式会社)
◎プラネタリーヘルスを推進する、プラネタリーヘルスアクションマーク(提供:tenrai株式会社)
※詳細は広報紙5ページをご覧ください。

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