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SATSUMA×WORK さつま×しごと(Vol.31)

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鹿児島県さつま町

■庭師×稲留雄大
ローズマリーにレモンユーカリ、イワダレソウやカンスゲなど、多種多様な植物の名前と特徴をよどみなく説明する稲留雄大さんは、29歳の気鋭の庭師。その巧みな技で植物や石を調和させ、日常の中に四季の変化に富む美しい風景を生み出します。
稲留さんは、山崎地区に事務所を構える株式会社ガーデンライクで代表取締役を務めています。庭作りや、フェンス設置、駐車場舗装など外構と呼ばれる分野を専門とする同社。特に庭作りでは、1級造園技能士の資格を持つ稲留さんの技が光ります。
「庭は全体のバランスが重要です。限られたスペースの中でお客様が望む空間を演出するため、植物の種類や配置を考えながら作っています」と話す稲留さん。剪定(せんてい)の際に迷いなくはさみを入れる姿は、一見簡単にこなしているようですが、高度な技術と豊富な知識が必要だと言います。
「剪定は単に枝葉を切って整えるだけでなく、適度に日光や風を通すための隙間を作る作業でもあります。植物によって成長の速度や枝の張り方、葉の付き方は様々なので、それぞれの特徴に合った剪定が必要です。たくさんの種類の植物を覚えなければならないので日々勉強ですね」と努力を惜しみません。
幼い頃から近所の山で植物や虫とたわむれてきた稲留さんは、昔と比べて自然と触れ合える環境が減った今こそ、庭を通して植物と共に暮らす魅力を知ってほしいと話します。
「木や花を育てると、剪定の手間が増え、虫も寄ってきます。しかし、剪定が必要なのは植物が成長している証ですし、虫のおかげで花粉が運ばれて新たな種が生まれるんです。そうした命の営みに触れ、自然を身近に感じてもらえるような庭を作っていきたいです」と語る稲留さん。人と自然をつなげる庭を追い求め、若き庭師の挑戦は続きます。

○稲留 雄大(いなどめ ゆうだい)さん(29)
山崎地区出身。20歳のときに知り合いが社長を務める造園会社に入社。27歳で独立し、株式会社ガーデンライクを設立する。妻と共に3人の子育てに奮闘中。
Instagram(本紙またはPDF版に掲載の二次元コードをご利用ください)で仕事の様子を随時配信。

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