〜山で幸せ、海で幸せ〜
日本で最初の国立公園・霧島錦江湾国立公園がある霧島市。市内全域の自然や文化などは霧島ジオパークとして、日本ジオパークに認定されています。霧島山や錦江湾をはじめとする、魅力あふれるスポットを紹介します。
赤水の岩堂摩崖仏は、その存在さえ知られていない時期がありました。今回は、横川町の海老ケ迫芳見さんに、赤水集落に伝わる話などを聞きました。
海老ケ迫 芳見さん
横川町在住
「歩きやすい服装・靴でお越しください。」
■赤水の岩堂摩崖仏(横川町下ノ赤水梅ノ木迫)
霧島ジオパークのエリア拡大で新たにジオパークサイトとなった摩崖仏は、神秘的な場所にあります。
地質学的に貴重な場所として、国の天然記念物に指定されている天降川上流域。横川町赤水集落にある県指定史跡・岩堂摩崖仏は、そんな天降川のそばの深い渓谷にあり、昔から岩堂観音様と呼ばれ親しまれています。高さ1.4m、幅3.5mの岩壁に3体の摩崖仏が彫られており、建武2(1335)年に作られたとされています。
その昔、集落の人が放牧していた子馬が崖から転落。崖下を探すと奇跡的にけがもない元気な子馬を見つけ、その際に摩崖仏が発見されました。それ以来、摩崖仏のそばにほこらを建てて馬の守り神として馬頭観音を祭り、摩崖仏ともども集落で大切にするようになったと伝わっています。2年前、清掃を兼ねて専門家などが摩崖仏のコケを除去したところ、赤い着色が発見されて話題になりました。
摩崖仏からさらに200mほど奥に進むと、子産恵の宮(このみや)神社があります。子宝に恵まれるという逸話があるこの神社には、今も県内外から訪れる人が後を絶ちません。
◇スポット紹介
鳥居が目印です。参道には約160段の階段があり、未舗装路もあるので足元に注意しましょう。
・子産恵の宮(このみや)神社は岩穴の中にあります。
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