桑名市総合医療センター
消化器内科
泉 道博(みちひろ)さん
今月のテーマ:大腸がん検診を受けましょう!
皆さん、がんは怖いですか?
がんは40年以上前から日本人の死因第1位であり昔は「不治の病」などと言われたものですが、現在はがんの約半数がさまざまな治療によって治癒可能です。今や日本人のがんの罹患数第1位、死亡数第2位になった大腸がんにおいても同様であり、早期に見つけることさえできれば100%近くの人が治癒します。
検査により大腸がんが見つかった場合は腫瘍の進展度合いから治療法が選択されますが、粘膜のごく浅いところに留まるがんであった場合は、内視鏡治療の適応となります。これはお尻から内視鏡を挿入してがんを切除するもので、最近行われる代表的な治療法は「内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)」といいます。
市総合医療センターでも多数の人がこの治療を受けられ、大腸がんが治癒しています。本治療法はお腹に傷をつけることなく大腸がんを完治させる究極の治療法とも言えますが、残念なことにごく早期のがんにしか行うことができません。そしてそのような早期のがんは通常無症状なことがほとんどであり、進行がんの時に見られるような「便が細くなる」「食欲が低下した」などといった症状もありません。
このため、何も症状がないうちから、定期的に大腸がんを発見するための検査(便潜血反応検査や大腸内視鏡検査)を受けることが必要です(ただし便検査のみの場合は見つけられないこともあります)。早期発見、早期治療のためにも、定期的に大腸がん検診を受けましょう!
問合せ:総合医療センター
【電話】22-1211【FAX】22-9498
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