■たつの市民主化推進協議会総会記念講演
本年度、たつの市民主化推進協議会(以下、民推協)総会後の記念講演は、「インターネットと部落差別~解決のポイントは実社会からの差別の根絶」と題し、ヒューリアみえ事務局長の松村元樹先生に講演をしていただきました。
講演では、部落差別とは、部落出身というだけで、市民的権利、自由の侵害を受ける構造的な問題であると指摘されました。
その一方で、部落や同和という言葉を用いた報道やテレビ、新聞などのメディアでも部落問題を取り上げることが増え、部落差別をすれば社会的批判を受けるという意識が醸成されてきたと話されました。
このような状況の中、インターネット上で隠れて差別を行う人が増える構造ができ、差別が再生産されていると説明されました。特に、ネットの世界は、同じ価値観をもつ人が集まりやすく、客観性を見失いどんどん過激な考えに陥る性質があることや、ユーチューブなどの動画投稿サイトでは、チャンネル登録者や再生回数が増えれば収入が発生するため、事実確認や人の思いを想像しないまま投稿される差別的な動画が存在し、簡単に削除されないことと合わせて非常に問題であると指摘されました。
実社会からの差別を根絶させるために
(1)何が差別にあたるかをしっかりと認識する。
(2)無意識のうちに差別を支える側にならないよう、きちんと勉強して自分の知識をアップデートする。
(3)自分なりに取り込んだ知識を発信するなど能動的に動く。
ことなどが大切であると教えていただきました。
差別をなくす責任は、差別を受けている側にあるのではないことを理解し、一人一人が差別のない社会を築くための行動をしていこうと締めくくられました。
問合せ:人権教育推進課
【電話】64・3182
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