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自治体の皆さまへ

人とつながり支えあう(1)

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兵庫県川西市

■人とつながり支えあう
○地域での助け合いが重要
公的サービスで対応できない困りごとがあった時、皆さんを助けてくれる人は誰でしょうか。
家族や親戚、友人、会社の同僚。人によって思い浮かぶ顔はさまざまだと思います。
では、頼れる人が思いつかない場合や、頻繁に家に来てもらわないと問題が解決できない場合は、どうすればいいでしょうか。
高齢化や核家族化で増えている、困難を抱えた人の孤立。その課題全てを、公的サービスだけで解決することは難しい状況です。そんな中、重要になるのが、地域での助け合いです。住民や団体、組織がつながり支えあっていく必要があります。

○課題に向き合う人たち
皆さんは民生委員・児童委員と地区福祉委員、ボランティアについて、どれくらい知っていますか。
民生委員・児童委員は、厚生労働大臣から委嘱され、地域で常に住民の立場に立って相談に応じ、寄り添い、必要な支援につなぐ役割を担っています。
一方、地区福祉委員は、社会福祉協議会長から委嘱され、おおむね小学校区ごとに活動する、地域における福祉活動の推進役です。多くのボランティア活動を企画し、けん引する役割を担っています。
また、地区福祉委員のボランティア組織に属するなど、さまざまな形でボランティア活動をしている人々がいます。
今回の特集では、皆さんが直面しているか、将来直面するであろう課題に向き合い、地域のために尽力している住民の人々、民生委員・児童委員と地区福祉委員、ボランティアの活動を紹介します。

●民生委員・児童委員 地域で見守り寄り添い続ける
○何度も通い友人として
民生委員・児童委員 森田淑子さん
家族の介護が終わって余裕ができた時に自治会長からお話があり、民生委員・児童委員になって今年で17年目になります。地域の中で自分にできることをしたいと思ったんです。
主な活動は、1人暮らしの人や障がいのある人、ひとり親家庭などを定期的に訪問して見守り、必要があれば行政などの支援につなげることです。
悩みを相談してもらうためには、心を開いてもらう必要があります。何度も世間話をする中で、少しずつ仲良くなっていくんです。何年もお付き合いしていると、お話いただけなくても、こんなことで悩んでおられるのではないかと気付くことも多くなりますし、逆に私の悩みを相談することも。人生の大先輩でもあり、友人でもあり、そのつながりは私にとってかけがえのないものなんです。知り合いが増えて声を掛けてもらえることが多くなると、地域が温かく居心地よく感じられるようになります。これからも大好きな地域の中で、人々とつながり続けていこうと思います。

○12年で育んだ何でも話せる安心感
市民 坂平勝枝さん
民生委員・児童委員の森田さんには、12年間お世話になっています。最初は少し緊張しましたが、よく来てくださるので、今ではもう親しい友人のような存在です。いつも気に掛けてくれる人がいるのは、とても温かい気持ちになりますね。地域のイベントにも誘ってくださるので、友人が増えました。夫が亡くなって1人になり、仕事を辞めて社会との接点が減っていたので、ありがたいです。森田さんは何でも話せて安心感がありますし、地震など何かあった時は必ず連絡をくださるんです。腰を悪くしているので、とても心強いです。

●地域の力で早期発見・早期支援
民生委員児童委員協議会連合会会長 平井良明さん
近年は少子高齢化、核家族化が進み、高齢者の孤立や孤独死、認知症問題、老々介護の増加、貧困、虐待などの課題に取り組む必要が出てきています。
支援につなげるには、まず問題に直面している人に気付かなければなりません。支援を自分から求める人は意外と少なく、深刻な状態になってから支援機関につながることも多いんです。少しでも早く気付くため、我々は日々お宅を訪問し、助けが必要な人がいないか見守っています。そして支援につなげてからも、ずっと寄り添い続けます。
大変だと思う人もいるかもしれませんが、民生委員仲間や委員の活動に協力してくださる民生・児童協力委員、ご近所さんたちが力を貸してくれます。近隣の様子に異変を感じた人が連絡をくれるなど、地域の力で早期発見につなげているんです。「あの人最近外で会わなくなったなぁ」とか、周囲の人への心配りや思いやり。これが「誰もが自分らしく住み続けられる」地域づくりに必要なんです。

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