令和6年度から令和11年度までを期間とする第3期留寿都村国民健康保険データヘルス計画を策定しましたので、その概要をお知らせします。この計画は、国民健康保険の保険者である村が被保険者の皆さんの受診状況などのデータを分析し、効果的な保健事業を実施するために策定したものです。
国民健康保険被保険者を対象としていますが、留寿都村の傾向が反映されていると思われますので、全ての方にご覧いただき、健康づくりの参考としてください。
◆生活習慣病の進行イメージ
この計画は、生活習慣病など保健事業の実施により予防可能な疾患に着目し、策定しています。生活習慣病は、ある日突然発症するのではなく、自覚症状がないまま徐々に進行していきます。
◆健康の課題
(1)医療費から見えた課題
令和4年度時点の総医療費に占める疾患別の割合を国や道と比較すると「脳梗塞」「狭心症」の割合が高くなっています。表にはありませんが、国と比較すると外来の一人当たり医療費は少なく、入院の一人当たり医療費は高くなっています。
〔生活習慣病医療費:令和4年度〕
(2)死亡と介護から見えた課題(表中の数値は留寿都村の数値を表しています。)
〔疾病別死因割合:令和3年〕
予防可能と考えられる疾患の割合では、「脳血管疾患」「虚血性心疾患」が高くなっています。
〔要介護・要支援認定者の有病状況:令和4年度〕
「心臓病」「筋・骨格関連疾患」の割合が高く、その多くが予防可能な生活習慣病(糖尿病、高血圧症、脂質異常症等)を有してます。
(3)健診結果から見えた課題(表中の数値は留寿都村の数値を表しています。)
〔特定健診受診者における有所見者の割合:令和4年度〕
令和4年度の受診率は38.1%でコロナ禍以前よりも低くなっています。
有所見者とは、生活習慣病を発症している疑いがあり、重症化リスクが高い要精密検査、要治療等と判定されている方で、「肥満」「糖尿」「高血圧」「脂質異常」「肝機能」「尿酸」に関する項目において、割合が高い傾向があります。
〔特定健診質問票項目別回答者割合:令和4年度〕
「喫煙」「運動不足」「歩行速度が遅い」「食べる速度が速い」「食生活の乱れ」「飲酒」「生活改善意欲がない」に関する回答割合が高くなっています。
(4)まとめ
留寿都村の課題は、脳血管疾患や心疾患を中長期的に減らすことです。
大事なことは、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病の減少や適切なコントロールとなります。
医療費の分析では、外来が低く、入院が高いことから、症状が悪化するまで受診されない方が多い傾向がうかがえます。
精密検査や治療を要する所見があった方は、生活習慣病のほとんどの検査項目で国や道と比較して高い数値になっており、医療機関に受診されていない方、治療をしていてもコントロール不良の方の割合が高く、早期治療と予防の取組が不十分であると思われる結果が出ています。
これらを改善するためには、疾患を早期発見し早期治療につなげること、重症化する前の段階で疾患コントロールを行うことが重要であることが、データの分析で明らかになりました。
村では、この課題を解決するために成人の保健事業を実施します。
問合せ:保健医療課
【電話】0136-46-3131
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