全国学力・学習状況調査は、小学校第6学年と中学校第3学年を対象として平成19年度から実施されています。網走市では、小中学校が「オール網走」として授業改善に取り組んできた結果、平均正答率において全国との差は年々縮まってきており、近年は一部の教科において全国平均を上回る状況が見られるようになっています。また、本年1月には、新たに「網走市学校教育推進プラン」を策定し、網走市の将来を担う子どもたちに、これからの時代に求められる資質・能力の育成を目指した教育活動を進めています。
網走市教育委員会では、児童生徒一人一人が確かな学力を身に付けるための取組を充実させるため、網走市学力向上推進委員会とともに分析を行った市内小・中学校全体の調査結果について、今後の方策とあわせて公表いたします。
調査結果の詳細は、市公式サイトに掲載しています。
【HP】https://www.city.abashiri.hokkaido.jp/270kyoiku/010gakkoukyouiku/gakuryokutyousa_kekka.html
※二次元コードは本誌二次元コードをご覧ください。
1 調査の概要
(1)調査の実施日令和5年4月18日(火)
(2)調査の対象学年小学校第6学年244名中学校第3学年222名
(3)調査の内容
1.教科に関する調査(小学校/国語・算数中学校/国語・数学・英語)
2.生活習慣や学習環境等に関する質問紙調査(児童生徒に対する調査、学校に対する調査)
2 教科全体の状況(平均正答率、全国・全道との比較、レーダーチャート)
▼小学校調査結果の概要
全国平均と比較して、国語が1.7ポイント、算数が0.6ポイント下回っている。学習指導要領の領域においては、国語が5領域中3領域(情報の扱い方に関する事項・書くこと・読むこと)、算数が2領域(数と計算・図形)で全国平均を上回っている。
▼中学校調査結果の概要
全国平均と比較して、国語が1.6ポイント、数学が2.9ポイント、英語が6ポイント下回っている。学習指導要領の領域においては、国語が6領域中1領域(情報の扱い方に関すること)で全国平均を上回ったが、数学の4領域と英語の3領域は全国平均を下回っている。
3 児童生徒質問紙調査結果の状況(レーダーチャート)
[学習習慣・学習環境など]
[自尊意識・規範意識など]
4 網走市教育委員会における学力向上の主な方策
●教職員の指導力を高めるために、研修の充実を図ります
・学力向上フォーラムの開催や視察研修など、網走市学力向上推進員会の活動を支援するとともに、研修会を開催し、教職員の指導力向上を図ります。
・読書や家庭学習の定着に成果を上げている学校の取組を網走市学力向上推進委員の中で共有し、具体的な取り組みの改善を図ります。
●子どもの学びを支える教育環境の整備を図ります
・学習内容をより分かりやすく伝えるためのICT機器(実物投影機、タブレット端末、電子黒板、デジタル教科書など)を整備し、活用に関わる研修会を開催します。
・学校図書館司書の配置や学校図書の整備など、読書環境の改善や、学校図書館機能の充実を図ります。
●子どもたちに自ら学ぶ意欲を育み、確かな学力の定着を図ります
・学習内容の定着を図るため、長期休業中や放課後の補充学習の充実、少人数指導や習熟度別学習、学習支援員の配置などによるきめ細かな学習を推進します。
・東京農業大学との連携による、学習サポート事業(あばしり寺子屋)を推進します。
●特別支援教育の充実を図ります
・特別支援教育支援員などの人的支援の充実や関係機関との連携を図ります。
●健やかな学びを支えるために、体力向上の取組を推進します
・日本体育大学と連携し、体育授業の改善を目指した研修会を実施します。
●思いやりを大切にし、豊かな心や地域を愛する心を育みます
・「網走市子ども会議」を開催し、子どもが主体的に取り組むいじめ防止の取り組みや活動を推進し、心の教育の充実を図ります。
・トップアスリートが、市内小中学校を訪問する「夢教室」や、中学校で夢や人生などをテーマにした「子ども夢育事業」を推進し、子どもの健全な育成を図ります。
●地域、保護者との連携を図り、地域とともにある学校づくりを推進します
・学校と家庭、地域住民などが「地域でどのような子どもたちを育てるのか」、「何を実現していくのか」という目標やビジョン共有しながら、特色ある学校づくりを進めていくために、コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)を推進します。
・地域、保護者に開かれた学校を目指し、「オープンスクール」の実施や「網走市学校地域支援本部事業」によるボランティアの活用など、地域、保護者との連携を図ります。
問い合わせ:学校教育課学務係
【電話】(内線375)
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