空き家とは、住むために建てられた建物が、何らかの理由により1年を通して居住などの実態がない状態になっている建物のことをいいます。
空き家は適切に管理が行われ、将来的に活用する予定があれば問題ありません。しかし、適正に管理されず建物の劣化が進むと、さまざまな問題を引き起こす場合があります。空き家を相続などで突然所有することになったとき、「この空き家、どうしよう」と困らないために、今、空き家問題について考えてみませんか。
■増加する「空き家」
近年、地域住民の生活環境に支障をきたす空き家問題が後を絶たず、鳩山町だけでなく全国の自治体で重要な課題となっています。
町では、令和4年度に実施した空き家等実態調査の結果、340件の空き家を確認しました。平成27年度の調査結果の211件と比較すると、町全体で129件の空き家が増加したことが確認できます。
町では、空き家の所有者に対し適正な管理や今後の利用などについてお知らせするなどの対応をしておりましたが、対応いただけない事例も発生しています。
老朽化した空き家や大きくなりすぎた樹木は、近隣への影響だけでなく、台風等による倒壊や倒木による事故が発生する場合があります。それらが発生した場合、所有者に賠償責任が問われる場合があります。予防するには、日頃から適正な管理や今後の利活用について考えておくことが必要です。
空き家対策は、原則所有者の責任において解決すべき問題ですが、さまざまな事情により解決に至らないケースも多く発生しています。
空き家対策については、全国的な課題になっていますが、町でも、令和5年度に「第2次鳩山町空家等対策計画」を策定し、計画に基づく事業を実施するほか、民間事業者とも協定等を締結して取り組みを進めています。
町では、空き家問題に対するさまざまな制度や情報を発信しておりますので、今後に備え情報の収集と空き家を増やさないための対策を検討してください。
鳩山町が実施する空き家対策について紹介しています。
鳩山町ホームページ「空き家に関する総合ページ」
問合せ:役場地域創生環境課
【電話】296-5894
■危険です!空き家の放置
所有する空き家が下記のような状態になってしまい、周辺の生活環境が悪化する可能性があります。また、事故が起きた場合には、賠償責任が問われる場合もあります。
▽樹木や雑草の繁茂
隣の敷地や道路などへ枝がはみ出すと、周囲の建物を傷つけたり、歩行者の通行を妨げてしまいます。
▽ハチ・害虫などの繁殖
立木や雑草が繁茂するために虫が大量発生したり、スズメバチのような害虫が巣を作って周辺地域に迷惑をかけたりするケースが考えられます。
発生した虫や動物の駆除は住民が自ら行わなければならないため、駆除や対策にコストがかかります。
▽ごみの不法投棄・悪臭
空き家は、人がおらず一定の広さの敷地があることから、産業廃棄物やゴミを不法投棄される問題も起きる可能性があります。腐敗した動物の糞尿やごみなどが放置されると悪臭の発生に繋がります。
▽不審火や不審者の侵入などのトラブルが発生
室内に置かれている暖房器具や電気設備から発火し、火事になるおそれがあります。また、第三者が不法に侵入し室内で花火や焚き火をする、落書きや物を壊すようないたずらが発生するケースもあります。
■相続が発生した方へ
家の相続が発生した方は、相続手続きが必要です。しかし、近年は、所有者の高齢化や相続人の所在が分からないといったケースが増え、相続登記がスムーズに行われない場合があります。
令和6年4月から相続登記が義務化され、早めの手続きが必要となりました。相続手続きをしないと、売買やリフォームなどの取引ができないうえに、放置するほど手続き自体が複雑化してしまいます。
「どんな手続きをすればいいのか分からない」「自分だけで手続きするのが不安」などの悩みがある方は、右記二次元コードから、「鳩山町で不動産を相続した方へ(相続ドットコム)」をご覧ください。
※詳しくは本紙をご覧ください。
■今から考えることが大切
「空き家問題」は、いずれ誰にでも起こりうる問題です。空き家を所有していない方も、今の住まいについて家族や親族と話し合っておくことがとても大切です。
空き家は所有者だけの問題ではありません。危険な空き家を増やさないために、早めの対策を考えてみましょう。
■空き家の活用に関する相談をお待ちしています
住まなくなった家や相続した家を、貸したり売ったりすることに関心がありませんか。大切な思い出が詰まった家を、空き家が必要とする方につなぎ、大切に使ってもらうことが家や地域の元気につながるかもしれません。
家の傷み等がひどい場合は、除却やリフォーム費用の補助制度もあります(詳細は6~7ページ)。関心をお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。
問合せ:役場政策財政課
【電話】296-1212
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