■銀河を見る電子の目
美星天文台では、夜間に望遠鏡でさまざまな天体を案内します。一等星や星の集団である星団、また、ガスやチリが雲のように広がっている星雲などです。春になると、銀河も加わることがあります。数千億もの星の大集団である銀河は宇宙のスケールの大きさを感じさせてくれる天体です。
しかし、銀河は非常に遠くにあるため、美星の優れた星空の環境の下、大きな望遠鏡をのぞいても、右上の写真のような、はっきりした姿を見ることは難しいです。
一方、最近では望遠鏡とカメラ、コンピュータを一体化し、スマートフォンなどの画面越しに天体の姿を見られる優れた機器が登場し、都市部でも銀河が捉えられるようになってきました。このような観察方法は電子観望とも呼ばれています。
夜間の公開では、少しずつですが、電子観望の機会を取り入れています。星が爆発的に誕生し、一部が赤色をしたスターバースト銀河や、大小2つ並んだ見た目から、子持ち銀河の愛称がついた銀河もあります。電子観望はこのような銀河の特徴が観察しやすくなるメリットがあります。普段は図鑑でしか見られない銀河のリアルタイムの姿を美星天文台でお楽しみください。
案内役 美星天文台技師 前野将太
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