文字サイズ
自治体の皆さまへ

壷中雑記(27)―歴史文化博物館から―

17/41

滋賀県愛荘町

■旧愛知郡役所所蔵文書~全国的に珍しい史料群~
▽郡役所とは?
現在、愛荘町愛知川32番地2に「ゆめまちテラスえち」の名称にて、近江上布の歴史と体験、さらに近江上布の販売をされている建物があります。
これは大正11年(1922)から大正15年まで郡役所として使われていた建物であり、2016年には、愛荘町文化財に指定されています。
上記の通り4年間程のみ郡役所として使用されていましたが、1926年7月に郡役所の廃止に伴い、愛知郡教育会へ移管されました。その後、様々な団体が活用され、最終的には愛荘町の所有となり、保存活用される経緯となった建物です。
また、郡役所史料として現存するのは珍しく、貴重なものとなっています。さらに、旧愛知郡役所文書の中には、現在の愛知高等学校の前身である女学校時代の史料も残されており、刺繍科が設置されていた高校でもあります。

▽愛知郡役所所蔵文書
愛荘町に移管されるに伴い、郡役所が所有していた史料群もまた愛荘町に移管され、当博物館の所蔵史料として保管されています。
名称は旧愛知郡役所所蔵文書でありますが、史料は旧愛知郡役所の時代の史料から、様々な団体の史料も混在して保管されており、近代期の愛知郡の様相から昭和中ごろまでの愛荘地域を知ることができる史料群となっています。

▽最後に
愛知郡役所所蔵文書は、愛知川町史の時代に一度調査が行われています。今後、再度調査をしていく中で、愛知郡に係わる新たな発見等がありましたら展覧会などの形で、皆様にお知らせします。

愛荘町立歴史文化博物館学芸員 新木慧一

広報あいしょう2023年9月号に掲載しました次の記事におきまして、誤りがありました。
15ページ壺中雑記(26)
(正)資本金50万円(現在の換算で約9憶1,600万円)
(誤)資本金50万円(現在の換算で約100万円)
住民の皆様ならびに関係各位にご迷惑をお掛けしましたことをお詫びするとともに、ここに訂正させていただきます。なお、明治27年のお金の価値を現在の価値へ換算するため、日本銀行のホームページ【URL】https://www.boj.or.jp/を参照しました。
歴史文化博物館学芸員 竹村吉史

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU