防災専門官 野田 秀敏(のだひでとし)
■能登半島地震を振り返って
本年1月1日に石川県能登半島を震源とするマグニュチュード7.6、震度7の大地震が発生しました。
能登半島では、令和3年から断続的に地震が多発し、令和4年6月には、石川県珠洲市で震度6弱の地震が発生。令和5年5月には、震度6強の地震が発生していました。
正月で多くの帰省客が故郷で楽しい団らんを過ごしている中で、突然、震度7の地震が直撃し、一瞬で元日が暗転しました。
死者・行方不明者約250人、建物約7.8万棟(本年2月現在)の甚大な災害となりました。地震から3カ月を迎え、約1.2万人以上の避難生活を支える復興復旧に向けた支援がされています
▽近年起きた震度7の地震
(1)1995年 阪神淡路大震災
(2)2004年 新潟中越地震
(3)2011年 東日本大震災
(4)2016年 熊本地震(前震)
(5)2016年 熊本地震(本震)
(6)2018年 北海道胆振東部地震
(7)2024年 能登半島地震
この30年間で7回発生しています。
▽震度7の地震が起きたらどうなるのか?
能登半島地震では、地震発災直後に屋内や屋外が激しく揺れる生々しい報道がありました。
人が立っていることができず、地面に手をつかないと動くこともできなくなり、揺れにほんろうされ、飛ばされることもあります。
屋内では、固定していない家具のほとんどが移動して倒れ、飛ぶこともあります。
屋外では、壁のタイルや窓ガラスが破損・落下する建物が増え、補強されたブロック塀も破損することがあります。
▽地震が突然起きたとき、できる5つのことは?
1.自分の身を守る
姿勢を低くし、頭を守り、揺れが収まるまで動かないようにしてください。
2.揺れがおさまり火の始末
台所・ストーブの火や電気ブレーカーを落とし、ガス栓を閉めましょう。
3.わが家の安全確認
家族の身の安全を確認し、最新情報を入手して出口を確保しましょう。
4.隣近所の安否確認と助合い
近所の人に声を掛け合い安否確認しながら、避難しましょう。
5.3日間は自分でしのぐ
ライフラインが途絶えた時に備えて非常持出品や備蓄品を準備しましょう。
平成17年に発生した福岡県西方沖地震は、警固断層北西部(海面下)が活動し、約9千棟の建物被害がありました。福岡市から太宰府市を経て筑紫野市を縦断している警固断層南東部(陸上部)は、地震の発生確率が最も高い「Sランク」に指定され、能登半島地震と同じ強い揺れが予想されています。日頃からの備えと心構えが大切です。
●地震に備えるための補助金制度を紹介します
▽木造戸建て住宅への補助
対象の工事:
(1)耐震改修と省エネ改修を同時に行う工事
(2)除却(解体)工事
対象の住宅:次のすべてに該当する市内の住宅
・昭和56年5月31日以前に建築または着工
・耐震診断で倒壊の可能性があると判定
補助金額:
(1)耐震改修工事費の50%(上限60万円)と省エネ改修工事費の25%(15万円上限)の合計で75万円上限
(2)工事費の23%(30万円上限)
▽ブロック塀の撤去への補助[予算枠拡充]
対象の工事:道路に面する高さ1m以上の市職員が危険と判定したブロック塀(擁壁は除く)を撤去する工事
補助金額:撤去工事費用の2/3(上限16万円)
〔注意事項〕
すでに契約、工事着手・完了している場合は対象外です。事前に都市計画課へ確認してください。
都市計画課 都市計画係
【電話】内線466
ページID:3512、3502
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