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自治体の皆さまへ

辰 迎春 2024年 新春対談(2)

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福島県本宮市

▼どのような2022024年にしていきたいとお考えですか?
市長:先ほど県議から県央都市というワードが出ました。「へそのまちもとみや」は県内において定着してきました。何を発信していくか、どのように進むべきか、やることは多岐にわたります。さまざまな施策を展開しながら、人口の減らない市を目指していく、市民の皆さんと元気が続く本宮を目指した総合的な施策が、人口増につながると思います。
私の好きな諸葛亮(しょかつりょう)は、軍師となる以前、羽ばたく前の龍「伏ふくりょう龍」と呼ばれていたそうです。力を蓄え、世に出て大きく羽ばたいていく、そのような形で、みんなで一緒に本宮の元気を発信していければ良いと思っています。

県議:今年は「甲辰(きのえたつ)」。干支のとおり次のステップに踏み込んでいく年と考えています。昨年には令和元年東日本台風被害により決壊した安達太良川の改修が完了しました。また、街路事業の調査費もつきました。自分たちのまちをどのようにしていくのか、市民の皆さんが中心となったボトムアップ方式で、社会基盤をしっかりと整備していくことが出来れば、関係人口のみではなく定住人口増へ結びつけることができる。住んでよかったと感じてもらえると思っています。
さらに、福島県全体を俯ふかんてき瞰的に見たときに本宮市における医療環境、教育環境は十分ではないと思っています。市や市議会ともさらに連携して、そういったことも発信していきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。

市長:確かに、教育と医療の問題があります。教育については、学力目標を立て全国平均に追いつき追い越すことを目指しています。教育は学力だけではないですが、教育委員会を軸に市が全力で取り組んでいきます。
そして、本宮には公的な医療機関がないので、民間の医療機関に頼らざるを得えない状況です。医師の高齢化、医師不足が顕著となっている中、福島市や郡山市の医療機関とのつながりと本宮の核となる病院をどうするかが喫緊の課題です。
街路事業については、奥州街道における空き地が見受けられ、どういう街並みを作っていくか、県の協力を得ながら進めさせていただきたいと思います。何もしなければ、何も成らない。やるべきことは、たくさんありますね。

議長:大きな病院、周産期医療に対応できる産婦人科が安達管内にはないので、市議会としても一歩踏み出して、医師を配置するのか、近隣市町村と連携していくのかなど、どの形がベストかを考えていく必要があります。

県議:市が持続的に発展していくためには、核となる病院が必要となってきます。県立医大病院を除くと県北医療圏の医療資源は脆弱であり、南達地方が医療過疎になります。だからこそ、二次医療圏(県北・県中)間の連携を進めていけたらと思っています。

市長:医療体制の充実が、住む人の安心感につながります。短期的・長期的な視点から、議会とも協力し、まずは郡山市などの医療機関とのアクセスをどうするか、そこから着手していきたいと考えています。

議長:教育分野では、白沢総合支所周辺を文化の中心として整備していくこと、とても素晴らしいと思います。本宮市歴史文化収蔵館が完成し、白沢公民館が大きくリニューアルされ、今年はしらさわふれあい文化ホールも美術・工芸品展示ホールとして改修が進められます。本宮にとって、企業誘致や宅地造成などの開発も必要ですが、人口の減らない市にするために、他の自治体もうらやむような本宮にしていくことが望まれます。

県議:他にも来年4月には、本宮高校内に特別支援学校が併設される予定です。普通高校と支援学校との連携を密にすることにより相互に認め合う関係を構築できる、インクルーシブ教育が大切になってくると思います。

市長:インクルーシブ社会はこれからの課題だと思っています。高校と市との連携が順調に進んでいるので、支援学校との交流も合わせて行っていけたらと考えています。

▼新年の抱負をお願いします
議長:市がメインとして取り組んでいる「ゼロカーボンシティ」の実現に向け、今年は水素ステーションの完成が予定されており、市の公用車も水素自動車を導入し、ますます本格化します。こういった取り組みや一つひとつの政策が「住んでみたいもとみや、住んでよかったもとみや」へとつながっていくよう、市議会も一丸となって取り組んでいきたいと思います。

県議:昨年は、県議会副議長として役割を果たし、そこで培ったことを生かし、本宮の元気が続くために、やるべきことが見えてきたと思います。
孔子の論語にある「過ちては改むるに憚(はばか)ること勿れ」のように、間違いを素直に認め、ためらわずあらためることをモットーに、公私ともに機動的に動いていく1年にしたいと思っています。

市長:東日本大震災をはじめ災害が続き、大変な時を過ごしてきました。だからこそ、新たな発想で新たな地域をつくる、本宮は宿場町として多くの人が交流し、商いをしながら栄えてきた活気あるまち、現在は、交通の要衝として発展してきた内陸型の物流工業都市としてのポテンシャルを生かし、住む人が元気で、住んで便利なまちもとみやをつくって、発信していきたいと思います。考え方の基本は、リノベーションです。
「伏龍が飛び立つ」。今年は、これまでに培ってきたものが躍進する一年にしていきたいです。

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