ピンクリボンは乳がん啓発キャンペーンのシンボルマークです。
10月は「ピンクリボン月間」として、各地で乳がんの早期発見・適切な治療の大切さを伝える活動が行われます。
あなたとあなたの大切な人のために、乳がんについて学びを深めてみませんか?
◆乳がんとは?
Q1.どんな病気?
乳がんは乳房の中に発生したがん細胞が徐々に大きくなり、硬いしこりをつくる病気です。
そして女性がかかるがんの中で最も多い病気です。日本では年間約10万人、生涯で9人に1人の女性が乳がんにかかっています。
Q2.症状は?
初期の乳がんは、痛みなどの症状はほとんどありません。
乳がんは大きくなると、皮膚の引きつれ(えくぼ徴候)、乳頭の陥没、皮膚の赤みやむくみ、脇の下のリンパ節の腫れなどの症状が出現します。
Q3.なぜ乳がんになるの?
生活習慣、食生活、妊娠・出産、遺伝など女性のライフスタイルの変化と密接に関連しています。
肥満、飲酒、喫煙、運動不足、糖尿病、出産経験なし、高い初産年齢、家族に乳がん患者がいる場合は乳がんのリスクが高くなります。
〈回答いただいた方〉
○大竹 徹(おおたけとおる)先生
福島県立医科大学附属病院副病院長
医学部乳腺外科学講座主任教授
日本外科学会専門医・指導医
日本乳癌学会乳腺専門医・乳腺指導医
◆早期発見するために!
乳がんは自分でも見つけることができ、早期に治療すれば、ほぼ100%治すことができます。早期発見のために、日頃から乳房を意識する生活習慣「ブレスト・アウェアネス」を心がけましょう。
《ブレスト・アウェアネス4つのポイント》
1.自分の乳房の状態を知る
「自分の乳房の状態を知る」ことがブレスト・アウェアネスの第一歩。
入浴や着替えの時、ちょっとした機会に自分の乳房を見て、触ってみましょう。
2.乳房の変化に気を付ける
普段の乳房の状態を知ることで、変化に気付くことができます。しこりを探す意識は必要ありません。「いつもと変わりないかな」という気持ちで取り組みましょう。
3.変化に気付いたらすぐ相談
しこりや引きつれなどの変化に気付いたら、次の検診を待たずに、医療機関を受診しましょう。大丈夫だろうと自己判断せず専門医の診察を受けることが大切です。
4.40歳から2年に1回検診を
症状のない初期の乳がんでもマンモグラフィ検査で発見できます。乳がんが増え始める40歳以降は、定期的に乳がん検診を受けましょう。
[?]マンモグラフィ検査
乳房専用のX線検査。
小さなしこりや炎症の痕(あと)などを写すことができ、早期乳がんの発見に有効です。
《CHECK》
○変化に注意するポイント
・乳房のしこり
・乳房の皮膚のくぼみや引きつれ
・乳頭からの分泌物
・乳頭や乳輪のただれ
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