◆自分たちのまちは自分たちで守る
燃え盛る炎を前に臆せず、消防士と共に迅速かつ丁寧に消火活動をする消防団。普段は会社員や自営業などそれぞれの本業を持ちながら、有事の際には活動服に身を包み、自分たちが住む地域や住民を守るために奮闘します。
消防団は、消防本部や消防署と同様に、「消防組織法」に基づいた組織として地域に設置されています。その活動は平時から災害時まで多岐にわたり、団員は仕事や家事、育児の合間に訓練や啓発活動に励み、地域防災の要を担っています。実際、東日本大震災では、団員が避難誘導のほか、消防や自衛隊と共に救助活動・消火活動・捜索活動にもあたりました。また、市の要請で避難所や断水地域で給水活動をするなど、住民の生活を支えたといいます。
予測不能な火災や自然災害に備え、住民一人一人が防災意識を高めることが重要です。今号では、住民の先頭に立ち、共助の力を高める消防団の活動に迫ります。
◆御前崎市消防本部 山﨑 健 消防長
▽過酷な現場で共に戦う同志
本市の令和5年火災件数は8件で、旧浜岡町と旧御前崎町の合併以降、令和元年と並んで最少件数でした。県内の同規模自治体と比べても少ない件数であり、消防団の啓発活動による住民の火災予防意識向上のおかげです。
また、御前崎市の消防団と消防署の連携の強さは県内随一です。火災現場では、消防団の地元だからこそ知る的確な水利確保と統制された組織力に心強さを感じています。消防団の皆さんは、われわれにとって御前崎市の安全と安心を守る同志です。
消防団は、火災・風水害対応や行方不明者捜索活動のほかにも、町内会行事への協力やイベントの警護など、多岐にわたる活動を通じて地域に根付き、住民の信頼が厚い組織です。地域防災の要である消防団には住民からの熱い期待が寄せられています。
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