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自治体の皆さまへ

[特集]未来へつなごう、地域公共交通ー伊佐市の地域公共交通の今(2)

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鹿児島県伊佐市

◆事業者の声
市内の交通事業者は厳しい状況のなか、地域に欠かせない公共交通を守っています。伊佐市内にある2つの運行事業者に現状を伺いました。

◇伊佐交通観光株式会社
代表取締役 古田 勇樹 さん
現在、日中の利用者数はコロナ禍よりはだいぶ回復しましたが、夜間の利用は年々減少しているように感じています。一番の悩みはドライバー不足・ドライバーの高齢化です。また2024年4月からはドライバーの拘束時間などの改正があり営業時間の短縮やどこかの時間帯の人員を減らすなどの検討をしなければなりません。
ドライバー不足は、お客様を待たせてしまったりサービスの質の低下や、ドライバーのひとりあたりの負担が大きくなることで労働環境の悪化にも繋がりかねません。現在の勤務時間はシフトで管理していますが、できるだけ希望する時間帯で勤務できるように調整しています。短時間勤務や月に数回の勤務などの今までにはなかった働き方を考え取り入れていきたいと思っています。ドライバー不足が解消されていけば、買い物付き添いなどより地域に密着したサービスを提供できるのではないかと考えています。車を持たない人にとっては地域公共交通が必要です。みなさんの生活を支えるために私たちにできることをしっかり取り組んでいきます。

◇有限会社下小薗タクシー
代表取締役 下小薗 充 さん
コロナ禍前と比べて利用者数は7割程度まで持ち直してきてはいますが、依然として厳しい状況が続いています。日中は病院への通院や買い物で利用される人が多く、同じ時間帯に要請が集中し、運行している車両だけでは対応できないといった、ドライバー不足も問題となっています。また、2024問題により一日の運行時間を確保するために勤務時間や営業時間の変更など問題解決に苦慮しているのが現状です。
とはいうものの良いサービスを提供するには人材確保を含めた事業者努力が必要不可欠です。伊佐市だけでなく県内外への募集案内、UターンIターン組など土地勘がない人でも安心して業務ができるような配車システムの導入、行政及び自社からの二種免許取得費用の助成などさまざまな取り組みを行っています。どのようにしたらタクシーの魅力を伝えられるか。また、タクシーという業を通して地域に、社会にどのような貢献ができるか。これからも突き詰めていきたいと考えています。

◆ここが知りたい!Q and A
Q.1 タクシードライバーにはどのような魅力がありますか?
Q.2 これからの担い手に一言

◇黒江 三郎 さん(75)
勤続13年
A.1 高齢であっても仕事ができることは魅力的です。現に私を含め60歳以上のドライバーも多いです。また、給与面でも働いた分だけしっかり評価されるのはこの業界の良いところだと思います。ちょっとした親切でお客様に喜んでいただけることはとても嬉しいです。
A.2 とても魅力のある仕事ですので、若い人にもどんどん活躍してもらいたいです。近年は観光客も増えていますので、伊佐市の風土・歴史的なことを説明できると仕事の幅も広がると思います。

◇庄屋 征夫 さん(78)
勤続48年
A.1 お客様とのコミュニケーションです。たくさんの方との接点を持てますので、世間話を含めいろいろな情報を共有することができます。また、昔と違い配車システムが確立されているため流し運転がなく、時間に余裕が持てるのも魅力の一つだと思います。
A.2 親切心、やる気があればどなたでもできる仕事だと思います。住民にとって大切な公共交通を一緒に守りましょう。

伊佐市では、市内を運行する公共交通事業者に就職を希望する人を対象に、2種免許取得のための費用助成を行っています。詳しくは、地域振興課(【電話】29-4113)までお問い合わせください。

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