生涯、おいしく口から食べるには口の機能を高めることが大切です。食べることをはじめとした口の機能の発達は乳幼児期に始まり(哺乳期・ごっくん期・もぐもぐ期・かみかみ期から始まるお子さまの飲み込み、飲み込む時の舌の位置などは大丈夫ですか?左右バランス良くかめていますか?)、学齢期に習熟、成人期は機能が維持されます。この時期に本来獲得すべき機能を身に付けておかなければ、年齢を重ねて機能が衰えてきた時に高齢者が亡くなる原因の一つである誤嚥性肺炎などを引き起こすリスクが高くなります。だからこそ乳幼児期から視覚・味覚・触覚・聴覚・嗅覚を使った食べ方でおいしさに気付かせ、食事の楽しさを乳幼児が経験できるようにしてあげましょう。
ところで、オーラルフレイルってご存知ですか?加齢によるお口のささいな衰えのことです。
お口のささいな衰えが心と体の衰えのリスクを高めます。虫歯や歯周病が健康に深く関わることはこれまでもこのコーナーで周知のことと思います。知ると知らぬは大違い、健康情報を知ること、そして実践です。
「食」は人を良くすると書きます。厚生労働省は、高齢者の口腔・栄養・リハビリの3本柱がセットで重要だとしています。食べることなく栄養は取れません。栄養なくしてリハビリはできません。「かかりつけ医」「かかりつけ薬局」と共に困った時に相談できる「かかりつけ歯科医」を持ちましょう。お口の健康は命を守ることにつながることが多くの研究から分かっています。全てのライフステージでお口の健康が「生きること」「食べること」「話すこと」に重要です。そのために日々のセルフケアと歯科医院での口腔健康管理、プロフェッショナルケアをしましょう。生涯おいしく食べるために2次元コードから得られる情報も活用してください。
※2次元コードは本紙をご覧ください。
・次のうち「該当」が2つ以上あるとオーラルフレイルです。
◆オーラルフレイル概念図(一般者向け)
※詳しくは本紙をご覧ください。
今月のドクター:指宿市歯科医師会 平田 晃士(ひらたこうじ)
問合せ:指宿市歯科医師会
【電話】23-2920
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