■働き方の希望を叶えるために
若い世代が望む働き方のために、育休制度などの充実が図られてきています。しかし、男性の育休取得率は未だに低く、女性の育児とキャリアの両立が難しい現状があります。
この原因として、職場での「性別役割分担意識」があります。
希望する誰もが育休を取得し、仕事と生活の両立を実現して、生き生きと働く環境を作るためには、性別役割分担意識を変えることが必要です。
※性別役割分担意識とは、「男は仕事、女は家庭」といった、個人の能力とは関係なく、性別を理由として役割を分ける考え方です。
■育児や家事は誰の役割
内閣府が実施した、育児や家事の役目についてのアンケートによると、20~30代の男性では妻も夫も同様にという意見が多い一方、50代以上の男性では、女性の役割という意見が多い傾向があります。
このように、世代間に意識の大きな差が見られます。これは、これまで育ってきた社会的環境や経験などからの影響や思い込みから生じているといわれています。
■無意識の思い込み
このように、若い世代の男性に「育児に参加したい」という思いがある一方、内閣府が行った「性別による無意識の思い込みに関する調査(令和4年度)」では、男性の方が女性よりも強く性別役割分担意識を持っていることが分かっています。
調査結果から、下の項目で女性よりも男性の方が「そのように思う」と回答する傾向が強くありました。
・デートや食事のお金は男性が出すべきだ
・男性は人前で泣くべきでない
・男性なら残業や休日出勤するのが当たり前だ
また、男性にこのような性別役割の意識や思い込みを直接言ったり、言動や態度から感じさせたりしたのは、「父親」、「男性の知人、友人」、「職場の上司」との回答が多く、世代によっても意識の差が大きくなり、生活全体に影響を与えています。
■今、求められていること
世論調査より、男性が積極的に育児などに参加するためには、「職場の上司や周囲の理解を進めること」や「業務効率向上や多様な働き方の普及で、仕事以外の時間をより多く持てること」、「男性自身の抵抗感をなくすこと」が必要だと多くの人が考えているようです。
誰もが仕事と生活の両立を実現するためには、育休取得中に職場を支える周りの従業員を適正に評価する仕組みをつくるなど、当事者だけでなく職場全体での環境整備が求められます。
子育てと仕事を両立できる柔軟な職場環境をつくり、職場で「育児期間中の女性は重要な仕事を担当すべきではない」などの無意識の思い込みで判断するのではなく、個人としての評価や本人の考えなどを確認することも必要です。
誰もが多様な働き方を選択でき、働きがいを持って働けるような職場づくりにみんなで取り組みましょう。
問合先:コミュニティ課生涯学習・ひとみらい政策G
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