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特集 菜の花まつり20年の歩み(1)

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北海道滝川市

~あなたに見せたい場所がある~
江部乙の丘陵地に春の便りが届くころ、そこには見る者の心を奪う美しい景色が広がります。遠くに眺める雄大な青い山々には白い残雪が映え、広大な大地には一面の黄色い菜の花が咲き誇り、この自然が生む鮮やかで美しいコントラストは、誰もが一度見たら忘れられないはずです。
この、身近にある景色を皆さんはご覧になったことがあるでしょうか。ご家族や友人、大切な人と一緒に春の訪れを満喫してみませんか。

■《菜の花のまち》幸せ色の丘をつくる。
滝川市の「菜の花」は、広大な大地を彩る圧巻の風景がここ数年の間で話題となり、国内のみならず海外からも多くの観光客が訪れるようになりました。しかし、滝川市の菜の花(なたね)は自給自足の生活が当たり前だった明治の時代から油やろうそくの原料として生産されており、実は長い歴史がある作物なのです。今では単なる農作物としてだけでなく、滝川市の知名度を向上させ、地域経済にも大きな効果をもたらしている貴重な財産となっています。
「幸せ色の丘」と呼ばれるほど、見る者に幸福感をもたらす美しい菜の花畑は、生産者が長い時間をかけて大切に大切に育ててきた証しなのです。

◆座談会

「たきかわナタネ生産組合」は現在、赤平市の生産者4戸を含め、59戸の組合員で構成されています。
今回は組合を代表して、3名の生産者にお集まりいただき、なたね生産の長い歴史や日頃の苦労についてお話を伺いました。

中野 義治(よしはる)さん(63歳)
なたねの生産のみならず、農業体験の受け入れなど農業を生かした観光活動にも尽力。真心がこもった自家製なたね油「育てて搾った中野の気持ち」を販売。

小出(こいで) 洋一さん(69歳)
滝川市のなたね生産・発展には欠かせない存在。滝川青年会議所が実施するイエロープロジェクトに、毎年のように菜の花の提供をしている。

江崎(えさき) 正典さん(50歳)
「たきかわナタネ生産組合」の組合長として、組合員をけん引し、地域のなたねの生産・品質向上のために力を注いでいる。

石川 貴久さん(30歳)
滝川市産業振興部観光国際課に所属。昨年に引き続き菜の花まつりを担当。なたね生産者の熱い思いと観光客の笑顔のために奔走中。

◇なたね生産のはじまり
石川 昔の資料を見ると、滝川でのなたねの作付けは明治のころから行われていたようですね。
中野 私たちの父親の時代、戦前・戦時中は軍事用の油としての需要が高まり、なたねが植えられていたようですが、その後の敗戦により、国内でのなたね生産は一時途絶えたそうです。
小出 以前は江部乙にも油を搾る施設がありましたね。当時は皆、それなりになたねを作っていましたから。
中野 その後、平成に入ってから私が江部乙の畑でなたねを植えはじめ、徐々に周囲にも広がっていったんです。
しばらくして、なたねの生産に伴う国からの交付金がなくなるという話があがったときに、当時なたね生産組合の組合長だった宮井さん(赤平市在住)という方の発案で、「知名度を上げて、なんとか菜の花を存続していこう」と、生産者でお祭りを始めることになったんです。

◇菜の花まつりのはじまり
石川 第1回目のお祭りはどんなことをされていたんですか。
小出 最初のお祭りは本当に大変でしたね。
中野 最初は小型の搾油機を持参して、薬品を使わない搾油の実演をしました。それから燃料として軽油の代わりに菜種油を入れたトラクターを走らせたりもしました。
江崎 トラクターの運行はとても人気がありましたが、燃料としてはかなり高く、継続させることができませんでしたが―。
石川 このお祭りが浸透してきたと感じたのはいつごろからですか。
江崎 やはり、テレビなどのメディアへの露出が増えたころからですね。
石川 このお祭り自体をどう考えていますか。
小出 正直なところ、生産者は皆、あまり良く思っていないと思いますよ。
江崎 そうですね。人が畑に踏み入ることによる病気の問題も農家には大きな課題なんです。ただ、このお祭りがなかったら、もっと前に滝川のなたねは作られなくなっていたと思います。当初の普及という目的は果たされたと思いますが、今後は多くの観光客を、どう迎え入れるべきかが重要だと思います。

◇次世代への思い
石川 このイベントで、若い世代の方が頑張っていることについてどう感じていますか。
小出 若者があれだけ頑張っていれば、必然的に協力してあげようと思いますよね。
中野 農業の分野でも、私たちの子どもたちが地元に戻ってきて、農業を継いで頑張ってくれています。農業もお祭りも、こうした次世代の連携の輪を広げて、新しいことに挑戦してほしいと思っています。

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