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Zoom Up Tome 2019 Rowing 限界の先へー

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宮城県登米市

佐沼高校でボート部に所属し、卒業後はそれぞれの目標を胸に抱き、さらなる飛躍を求めて進学。
全国の舞台で活躍している大学生アスリートたちに迫る。

◇小野寺 紘都(ひろと)
第96回全日本選手権
男子舵手なしクォドルプル 3位
日本体育大学3年(津山町平形出身)

◇及川 城(きずき)
第59回全日本新人選手権
男子ダブルスカル 優勝
富山国際大学2年(中田町神畑出身)

◇佐藤 樹(いつき)
第45回全日本大学選手権
男子舵手付きフォア 優勝
日本大学1年(迫町永田出身)

ボートの第96回全日本選手権大会は2018年10月25から28日まで、埼玉県戸田市の戸田ボートコースで開かれ、小野寺がリーダーを務めるクルーが3位入賞。17年の全日本新人選手権優勝に続き、全国の舞台で自身2度目の表彰台に上がった。
この種目は舵手がいないため、船尾側のポジションの選手が、こぎながら足で方向をコントロールし、リズムも作らなければならない。その難しいポジションを小野寺が担当した。
予選では2位に大差をつけて準決勝へ。決勝に進めるのは2位までだが、序盤で出遅れ1500メートル地点まで2位と1・2秒差の3位。「何が何でも決勝へ」その一心で残りの500メートルを必死でこぎ続け、トヨタ自動車を抜き2位で決勝へ進出した。
「決勝は悔いが残らないように最初から全力でいこう」と小野寺はクルーを盛り上げた。レース中盤、優勝候補の日本大にリードし一時は先頭に立つが、終盤に日本大と仙台大に抜かれ3位。「社会人も参加する全日本選手権でメダルを取れてうれしい。全て出し切ったので満足しています」と振り返る。
大会終了後、部の中心選手として活躍してきた小野寺はキャプテンに任命された。「今年はキャプテンとして部の成績を第一に考えたい。目標はインカレ(全日本大学選手権)での総合優勝です」。チームでの大学全国制覇を目指す。

「優勝した瞬間は頭が真っ白で、ひたすら叫んでいました」と、及川は11月9から11日まで、同会場で開かれた第59回全日本新人選手権優勝の喜びを振り返る。
佐沼高で東北大会6位の成績を残し、迷うことなく大学でもボートを続けることを決めた。長所は182センチの身長と手の長さを生かし、力強くオールをこぐこと。大学入学当初は、周りのレベルの高さに驚き、自分に自信が持てなかった。足の力をうまく使えていないことが弱点と考え、下半身とスタミナを強化。長距離でもタイムが落ちないように、休憩を減らしこぎ続けた。合宿では、午前中だけで25キロメートルもの距離をこぐことも。「練習はきついけど、つらいのは今だけ。負けたくない思いの方が強かった」とひたすら耐え抜いた。
レースでは、予選、準決勝と1位で勝ち抜き、決勝に駒を進める。決勝のスタート直後、仙台大と日本体育大にリードを許し追う展開になるが、焦りはなかった。後半は疲労がたまり、ペースが落ちる選手が多いからだ。及川は、強化したスタミナを生かし、スピードを維持し続けた。500メートルを過ぎたあたりで逆転すると、中盤で差を広げて1位でゴール。人生で初めて全国の舞台で優勝を手にした。
「次の目標は大学で1番になることです。今回手にした自信を原動力に、目標に向かって努力していきます」と力強く決意を口にする。

佐藤は、先輩たちが全国で活躍している姿を見て、大学への進学を決意した。高校での最高成績はインターハイ5位。「必ず日本一になる」と、大学ボート界で名門中の名門、日本大の門を叩いた。
全国大会での実績を持つ佐藤は、1年生ながらメンバー入り。9月6から9日まで、同会場で開かれた第45回全日本大学選手権で、見事優勝の栄冠を手にした。
実力的に誰もが優勝を確信していたという通り、予選、準決勝共に余力を残しながら突破。決勝でも問題ないと思われていたが、スタート直後に予想外の風が吹きバランスを崩した。冷静に立て直すものの、終盤まで日本体育大にリードを許す。「底力では絶対負けない」と一気にスパートし、日本体育大を抜いて優勝。ゴールの瞬間、クルーたちは喜びを爆発させた。「今回の優勝はクルーの先輩たちのおかげです。もっと練習して、次は自分の力で優勝したい」と次への歩みを進めている。
「日本大のトップクルーは8人でこぐ種目『エイト』。そのメンバーに選ばれるようになりたい。そして、全日本選手権とインカレの両方で優勝することが目標」と、さらなる飛躍を誓う。

高校時代に3人を指導した三塚芳久(よしひさ)さんは「3人に共通しているのは地道な努力ができること。努力しないと花は開きません。大学や日本の枠にとらわれずに、日本を代表するような選手を目指し、世界で活躍してほしい」と今後の活躍に期待を寄せる。
高校では仲間だった3人が、それぞれの道に進み大学ではライバルに。互いの力を高め合いながら、限界の先にある栄光をつかむため、今日もオールを握り締める。

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