文字サイズ
自治体の皆さまへ

SDGs未来都市にしあわくら~村の未来を創る、考える~第6話

10/24

岡山県西粟倉村

水路から水が消えた。山に雪が降らないと水不足になるということを肌で感じました。雪や雨が適切に降ることが、巡り巡って私たちの命を繋いでいます。身近なことから地球の変化を考える機会が村にはたくさんあります。

今回は、みなさんの身近で活躍しているけれど、あまり知られていない仕組みを紹介いたします。

■地域熱供給とは?
村外から購入していたエネルギーを村内で創り出すことにより、資金の村外流出を抑え地域内循環させるしくみです。
地域熱供給では村の中心の6つの公共施設に、チップボイラーで温めたお湯を熱導管というパイプラインを通して送り、暖房と一部給湯を行っています。
※6つの公共施設・役場新庁舎・あわくら会館、保育園、いきいきふれあいセンター、ゆうゆうハウス・ひだまり、中学校、小学校

■地域熱供給のしくみ
簡単に言うと、価格の安いC材と呼ばれる間伐材や本来なら山に放置される林地残材(8割)と、村内3カ所の製材所から出る製材端材(2割)を、燃やすことで熱に換えるしくみです。これらの木材をチッパーで細かいチップにし、エネルギーセンターのチップサイロに集約します。

▼エネルギーセンターの中で行われている4行程
(1)チップサイロからボイラーに自動的にチップを送る「燃料搬送」
(2)チップボイラーでチップを燃やして水を温め、蓄熱タンクに貯める「燃焼・蓄熱」
(3)蓄熱タンクから6カ所の公共施設にお湯(約67℃)が送られる「熱供給」
(4)公共施設で暖房熱と給湯熱に使われ冷めたお湯(約40℃)が戻ってくる「熱交換」
(1)~(4)を繰り返し、循環して、熱を生み出し供給しています。来年2月末には24時間操業になる予定です。
また、排出される灰は、現在のところ村内田畑の肥料となり、地域内を循環しています。

▼チップボイラーがもたらしたもの
チップボイラーの導入により、これまで活用されていなかった木材に燃料としての価値が生まれたのは前述のとおりです。林地残材は災害時に流木となり、復旧の妨げとなるものです。これまで山に放置せざるを得なかった、いわば厄介者の木材を使い、地域内でエネルギーとして循環させる仕組みづくりを、チップボイラーが可能にしました。
また、搬出や運搬、チップ製造の工程は、村内に新たな雇用を生み出しています。また、チップボイラーの使用は二酸化炭素排出量の削減を可能にします。地域熱供給をすべて灯油ボイラーで行った場合と比較すると、二酸化炭素排出量は1年に168.5tの削減となります。この量の二酸化炭素を1年で吸収するためには、適切に管理された36~40年生のスギ人工林約19.14haが必要となります。

▽GJとは?
ギガジュールの略。熱量及び電力量の単位

▽t-CO2/年とは?
温室効果ガスの年間発生量(重量t)を表す単位

かつては各家庭でも、里山から薪を得て、燃料として利用していました。当たり前に行われていたエネルギーの地産地消ですが、各公共施設でそれを行うとなると、多くの手間と労力が必要となります。地域熱供給では、木材の搬出・チップへの加工・熱への変換を一括して行うことで、持続可能な循環を作り出しています。
みなさんが各自の生活習慣に合わせて公共施設を有効利用していただくことも、持続可能な循環型社会の一助となります。

▼参加しよう!SDGsロゴマーク投票の告知
SDGs未来都市西粟倉のロゴマーク公募に多くの作品をご応募いただきました。ありがとうございました。
応募作品の中から、プロのデザイナーを含めた検討委員会にて3作品を選び抜きました。3作品の中から1つ、村民の皆さんの投票にてシンボルとなるロゴマークを決定いたします!
投票期間:令和3年1月10日~1月20日
投票方法:
1.公共施設4カ所(役場本庁舎、いきいきふれあいセンター、よりみち、あわくら会館)に設置した投票スペースから投票
2.本紙左記QRコードから投票
投票日になりましたら、3作品を公表いたします。普段から目にしたり、活用することをイメージし、皆さんの生活に馴染んでいる姿を想像しながら是非投票にご参加ください。

■今日から出来るSDGs
家庭用薪・ペレットストーブを導入してみよう
ゴール:
7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに
11.住み続けられるまちづくりを
12.つくる責任つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を
西粟倉村では、低炭素社会の実現のため、薪・木質ペレットストーブを個人宅へ導入される場合の購入・設置費用の補助を行っています。
補助金額は、本体価格に設置費用を加えた額(消費税含)の4分の1の額で、暖房用設備の場合は上限12万円、暖房・給湯併用設備の場合は、上限18万円です。
今年度の申請受付は終了しましたが、来年度の申請受付を令和3年4月1日より開始します。該当設備の導入をご検討の方は、役場産業観光課へお問合せ下さい。

問合せ:西粟倉村地方創生推進室

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

SDGs未来都市にしあわくら~村の未来を創る、考える~第2話(1)

2/23

岡山県西粟倉村

8月を過ぎ、村内各所で稲刈りが行われています。農地を維持し、地域内で食糧を自給することもまた、SDGsにつながる活動です。

■西粟倉村の目指す2030年
SDGsの達成期限である2030年、西粟倉村は「brighten our forests,brighten our life,brighten our future!!生きるを楽しむ」をキャッチコピーに、この地域に暮らす様々な人たちが、それぞれに役割を担い、楽しみながら暮らすことができる「百年の森林に囲まれた上質な田舎」となることを目指しています。

■村がSDGs未来都市に選定された理由
西粟倉村はSDGsの理念に沿って、環境・経済・社会の三側面における新しい価値創出を通して持続可能な開発を実現する可能性を秘めている都市・地域としてSDGs未来都市に選定されました。先導的な取組にチャレンジする都市として西粟倉村が他都市のモデルとしての役割を求められています。
次に、村の取組がSDGsのどのゴールにつながっているのかを見ていきましょう。
■環境・環境林拡大、森林資源の多様化・効率化
▼関連するゴール
7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに
13.気候変動に具体的な対策を
15.陸の豊かさも守ろう

▽百森事業・現在契約面積→1,299ha、百森2.0・森林信託、環境林化
民有林の買い取りによる村有林化を行うとともに、今年度から三井住友信託銀行及び住友林業と提携して商品化する国内初の森林商事信託が実現しました。
民有林を村が主体となってまとめ、整備を進めてきましたが、場所によっては作業道が作れず整備が行き届かない山林が多く、このままでは土壌が痩せて、豪雨時には災害発生の危険性が高まります。そこで、山頂部や河川沿を自然林化し、災害に強い山林を作る取組を計画しています。

▽再生可能エネルギー
「百年の森林づくり事業」の間伐施業で搬出されるC材・林地残材を薪燃料として、石油などの化石燃料に代わる熱エネルギーとして地域内温泉施設で利用し循環する仕組みを構築しました。小型バイオマス熱電併給事業の導入により地域内資源利用と再生可能エネルギー利用拡大を促し、持続可能な地域を目指します。

▽木質バイオマス
約1,115平方メートル/年の山林の間伐材有効活用
121,000リットルの灯油→301tのCO2削減

▽小水力発電
現295kW+199kW→合計494kW
建設中の第2発電所の完成で、12月には村内の全一般世帯相当分を発電予定

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

SDGs未来都市にしあわくら~村の未来を創る、考える~第2話(2)

3/23

岡山県西粟倉村

■経済・ローカルベンチャー事業の多様化・活性化
▼関連するゴール
8.働きがいも経済成長も
11.住み続けられるまちづくりを

平成18年1事業者→令和2年45事業者

▽ローカルベンチャー
現在45の多種多様な事業が展開されており、そこで新たな雇用を生み出し続けています。ローカルベンチャーは森林資源を起点に増殖し始め、今ではそれまで地域になかった物づくりやサービスが生まれてきました。
ローカルベンチャーがこの先も生まれ続け、発展していくためには、村外の西粟倉村ファンの存在が重要となります。

▽西粟倉村のファン(関係人口)の拡大
西粟倉村の住民ではないながらも、村に興味を持ってくれている方、村の商品を買ってくれる方、ふるさと納税や村の取組への出資をしてくれる方。こういった方々を関係人口と呼び、西粟倉村はその拡大を目指しています。
ソフト面ではフルリニューアルした「アプリ村民票」を活用、ハード面では村有宿泊施設の更新を予定しており、関係人口を作り受け入れる体制を整えています。
「森林ファンド」を含め、地域の関係人口を創出するとともに、関わり続けてもらう仕組みづくりと、関係人口コミュニティを醸成していく仕組みづくりを構築しています。

※「アプリ村民票」とは
村との多様なコミュニケーションを支援するアプリ。8月19日にフルリニューアル。
※「森林ファンド」とは
投資家からの資金により森林施業を実施し、間伐材等による利益を還元する仕組み。

■社会・暮らしの多様化に挑戦
▼関連するゴール
3.すべての人に健康と福祉を
4.質の高い教育をみんなに
8.働きがいも経済成長も
9.産業と技術革新の基盤をつくろう
11.住み続けられるまちづくりを
17.パートナーシップで目標を達成しよう

この村に暮らす人々の選択肢を広げることを西粟倉村は目指しています。それは、地域が持続していくために必要なことであり、行政だけでは成し得ないことです。
今年7月、役場と企業が共同で設立した研究機関「一般財団法人西粟倉むらまるごと研究所」が誕生しました。西粟倉村をまるごと検証フィールドとして、村の課題からより良い未来を目指し、分野を横断した、ここでしかできない研究を進めています。
「一般社団法人Nest」は次世代を担う子どもたちのキャリア教育機関として、今年4月に設立されました。「西粟倉だからこそできる、これからの社会を自分らしく生きる力が育まれる教育」を目指し、ESD、ユネスコ教育を通じてSDGsに取り組んでいます。
今回は、西粟倉村のこれまで、そしてこれからの取組の多くが、SDGsの達成につながっていることをご紹介しました。今回取り上げた取組は大きな事業単位のものでしたが、SDGsの達成には、一人ひとりの日常的な選択や習慣を変えることでしか成し得ないものも多くあります。SDGs達成のために私たちは何ができるのか、一緒に考えていきましょう。

■今日からできる!SDGs「食品ロスを考えよう」
世界では毎年40憶トンの食糧が生産されていますが、そのうち三分の一が廃棄されています。
日本では廃棄量の約45%が家庭から出た食品ロスでした。
ご家庭では食べきれないほど食品を買いすぎないようにしたり、食べきれない食品は冷凍するなど工夫してロスを防ぎましょう。

問合せ:西粟倉村地方創生推進室

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒104-0061 東京都中央区銀座3-4-1 大倉別館ビル5階

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU