ユーザー登録
文字サイズ
自治体の皆さまへ

鎌倉の名宝 107

15/17

神奈川県鎌倉市 クリエイティブ・コモンズ

■国指定重要文化財 鶴岡八幡宮修営目論見絵図(つるがおかはちまんぐうしゅうえいもくろみえず) 一舗(ぽ)
目論見絵図とは、工事の計画図のこと。本絵図には豊臣秀吉の家臣片桐且元(かたぎりかつもと)らの花押(かおう)(サイン)と、「天正十九年五月十四日」の記があります。またこの絵図とは別に、鶴岡八幡宮には同宮の造営を徳川家康に命じたことを伝えた、同日付の「豊臣秀吉朱印状(しゅいんじょう)」が残されています。秀吉は天正18(1590)年7月17日に鎌倉に来ており、さらに鶴岡八幡宮の造営を志したことが分かるので、本絵図は鶴岡八幡宮の改築・修理を行うことを目的に、同19(1591)年5月に描かれたと考えられます。
本絵図には社殿や回廊を中心に、五大堂・北斗堂・鐘楼(しょうろう)・南大門などの仏教建物の平面図が配されています。そのうち、「あたらしく」の朱書があるものは改築を示し、「しゆり(修理)」の朱書があるものは修理予定の建物であったことが分かります。そして、上下宮(じょうげぐう)社殿の建物配置は、国宝『一遍上人絵伝(いっぺんしょうにんえでん)』に描かれた中世の石清水(いわしみず)八幡宮に近似し、後北条氏の修理で土の塀に変更される前の下宮回廊も描かれています。
なお、同宮の工事は文禄(ぶんろく)元年(1592)に完了したといい、図の作成に当たっては、後北条氏支配以前の姿に戻そうとした秀吉の意図が感じられます。これらのことから本絵図は、中世の同宮境内を復元する上でも、貴重な史料といえるでしょう。(縦139センチ×横105センチ 鶴岡八幡宮蔵)
《鎌倉国宝館》

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒104-0061 東京都中央区銀座3-4-1 大倉別館ビル5階

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU