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自治体の皆さまへ

東日本大震災から10年(1)

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青森県八戸市 クリエイティブ・コモンズ

2011.3.11

【経験した私たちが伝えていかなければいけない。】
『東日本大震災から10年』
2011年(平成23年)3月11日(金)午後2時46分、三陸沖を震源とする国内観測史上最大の規模となるマグニチュード9.0の巨大地震が発生。八戸市では、最大震度5強の大きな揺れに見舞われ、館鼻付近の痕跡から6.2メートルにもおよぶ津波が到達したことが確認されました。この巨大な地震による大津波によって、当市を含む東北・関東地方の太平洋沿岸は、未曾有の人的・物的被害に見舞われました。

◆根岸地区連合町内会 アスネットねぎし自主防災会会長 木村鉄男(きむらてつお)さん
◇被災してもどうすればいいかがわからなかった
震災当時、根岸地区の八太郎町内会の町内会長をしており、町内が津波で被災しました。根岸地区には、震災前から自主防災組織はありましたがほとんど機能せず、組織として被災者を支援してあげることができませんでした。私自身もわからないことばかりで、ボランティアの依頼や土のうの確保、被災した家から出たがれきの処理など相談されて気づくことばかりでした。手探りで対応していくうちに、進めるためには市や消防などとうまく連携していくことが大切だと感じました。また、地震が起きた時に町内役員が避難を呼びかけに来なかった、という人たちがいました。でも、避難するように呼びかけて歩く人がいるということは、その人たちが犠牲になる危険性があるということです。このような声を聞いたときに、自分自身の命を守るために、普段から備えておかなければいけないと思いました。

◇自分たちがとるべき対策を具体的にする
そこで、発災時の状況と対応を整理し、反省点や課題を洗い出して町内で具体的な対策に取り組んでいくことにしました。例えば、住民自らが率先して避難することとし、二次災害に遭わないよう町内役員による避難の呼びかけや避難確認をしない。そして、各家で携帯ラジオと懐中電灯を準備するなどです。また、避難訓練の実施や、避難場所や避難経路のわかるハザードマップも作りました。自主防災組織がやることは、地域の人たちに災害が起きたらどのように行動するべきかを教えていくことです。

◇「おっかなかった気持ち」を後輩へ伝える
震災後、防災に対する意識は高くなったと思います。でも、大切なことは、実際に災害が起こった時にどのような行動が取れるかということです。関係者も変わっていく中で、繰り返し訓練し、実績を報告し、みんなに理解してもらう。「わかっているよ」と思うかもしれませんが、伝え続けていくことが大切です。10年前の「おっかなかった気持ち」を持ち続けて、備えを継続していくことが本当に大切なことです。

※自主防災組織とは 町内会や自治会などが中心となって地域住民が自主的に連携して防災活動を行う団体です。大規模災害において地域住民がお互いに協力し、被害を最小限にするために、防災活動を行っています。

【海を渡りつながる絆と友情そして未来へ。】
『語り継がれゆく記憶』
2021年(令和3年)3月11日で震災から10年を迎えます。被災時は共に支え助け合い、復興への歩みでは、官民一体となって取り組んできました。現在へ至る道には、多くの人の支援もありました。震災の記憶を風化させないためにも、人とのつながりや共に助け合うことの意味を、そして震災当時の対応や復興に取り組んだ経験・知識を伝えていくことが大切です。

◆2020ミニボートプログラム 大久喜小学校、金浜小学校、種差小学校、根城中学校
◇海を超えて人と人をつないだ厳島神社の笠木(かさぎ)
東日本大震災の津波により、大久喜地区の人々が信仰していた厳島神社の鳥居3基が流失しました。しかし、2年後の2013年(平成25年)3月から4月、約7000キロ離れたアメリカ合衆国西部のオレゴン州の海岸に、鳥居の上部に渡す「笠木」と呼ばれる部分が2本漂着します。この笠木の管理を依頼された現地の「ポートランド日本庭園」は、1年以上にわたる調査の結果、八戸市大久喜から流出したものと特定しました。そして、ポートランド市民をはじめ日米多くの人々の協力を得て、2本の笠木は、2015年(平成27年)10月2日、八戸市大久喜に戻ってきました。そして修理が施され、震災から5年を経て、平成28年4月に厳島神社の元の場所に鳥居が再建されました。

◇子どもたちへ伝える、子どもたちとつないでいく
厳島神社の笠木のご縁は、さまざまな交流へつながります。そのひとつであるミニボートプログラムは、アメリカ・コロンビア川海事博物館の発案で始まったアメリカと日本の両側から無人のミニボートを流すプロジェクトです。大久喜小学校、金浜小学校、種差小学校の皆さんがミニボートを制作、大久喜沖から進水します。令和2年は新型コロナウイルスの影響によりミニボートの進水はアメリカ側からのみとなり、アメリカから進水されるミニボートの帆の絵付けを小学校3校と根城中学校が行いました。昨年12月には、小学校3校とコロンビア川海事博物館やアメリカの小学校の皆さんをオンラインでつなぎ、マスト完成報告会が開催され、子どもたちは、帆に込めた思いを伝えました。ミニボートの交流は、子どもたちに震災の記憶、そして、復興にあたり、多くの人の尽力があったことを伝えていきます。
もしかすると、今年中に日本側からのミニボートがアメリカに到着するかもしれません。

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