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常陸大宮市史編さんだより Vol.69

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茨城県常陸大宮市

■江戸時代の農民は何歳ぐらいで結婚したのか?
茨城県立歴史館 史料学芸部歴史資料課 特任研究員
永井博
近世史部会 専門調査員

江戸時代の村役人の家に伝わった文書の一つに『宗門人別改帳(しゅうもんにんべつたらためちょう)』というものがあります。本来はタイトルにある通り、キリスト教に対する禁教政策にもとづき、教徒でない旨を最寄りの寺に確認してもらうという目的がありましたが、村民たちの名前、性別、年齢などの台帳としての役割をも担っていました。
必ずしも統一した書式があるわけではなく、記録されている情報量も時代や地域によって異なっていましたし、内容の正確さにも疑問がある場合もあります。こうした点をふまえつつも、そこから江戸時代の農村の一面を垣間見ることができます。
一例として、平均結婚年齢をあげてみましょう。分析対象は延宝9年(1681)の下檜沢村です。
この村の「宗門人別改帳」には結婚年に関する情報があり、記録された年齢から結婚した年齢を割り出すことができます。
それによると男性は23.1歳、女性は16.9歳となります。もっともこれは当主または長男(長女)の場合で、例は少ないものの、弟が同居して結婚する場合は男性28.4歳、女性23.1歳と高くなります。
これを同じ時期の、県内他地域の事例と比べてみましょう。
元禄10年(1697)の大竹村(現鉾田市内)では男性27.1歳、女性21.4歳。
寛文10年(1670)の坂田新田村(現土浦市内)では、男性26.1歳、女性19.3歳。
元禄8年(1695)の上青柳村(現石岡市内)では、男性17.2歳、女性14.8歳となっています。
地域によって、かなりの差があることがわかります。その理由については、慣習的なものなのかは不明ですが、こうした点からも常陸大宮市域の地域性を解明することができるでしょう。

問い合わせ:文化スポーツ課 文化振興グループ
【電話】52-1111(内線343)

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