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≪特集≫日本の食文化を支えるコンブ!!!!(1)

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北海道新ひだか町

日本の伝統的な食材として、今も昔も大切に扱われているコンブ。神事(しんじ)や仏事(ぶっじ)では大切なお供えものとしても登場します。
コンブは、長い歴史の中で私たちの食文化や年中行事、儀式など、人々の喜怒哀楽とともに、暮らしのさまざまな場面の中に取り入れられてきました。

◆道内の産地
▽漁獲対象となっている代表的なコンブ
・リシリコンブ(利尻昆布)
・ホソメコンブ(細目昆布)
・オニコンブ(羅臼昆布、おに昆布)
・ナガコンブ(長昆布)
・ガッガラコンブ(厚葉昆布)
・ミツイシコンブ(みついし昆布、日高昆布)
・ガゴメコンブ(がごめ昆布)
・マコンブ(真昆布)
北海道にはさまざまな種類のコンブがあるんだぁ

▽漁獲量全国トップ3
1位 北海道 44,316t(98.4%)
2位 青森県 599t(1.3%)
3位 岩手県 130t(0.3%)
総計 45,045t
※令和2年度農林水産省統計データより算出

約98%が、北海道沿岸で水揚げされているんだね
日本で採れるコンブの約98%が、北海道沿岸で水揚げされており、このうち、漁獲対象となっている代表的なコンブとしては、ミツイシコンブやオニコンブ、マコンブなどがあります。
日高地方沿岸で生育するコンブは、標準和名を「ミツイシコンブ」と言います。
ミツイシコンブは、長さ7〜8m、幅10〜15センチほどの長い帯状のコンブで、全道の天然コンブの中で2番目に生産量が多く、調理しやすく、昆布(こぶ)巻きやおでん、佃煮などのほか、ダシ昆布としても利用できる用途の広い万能コンブです。
製品としては「みついし昆布」、「日高三石昆布」、「日高昆布」などの名称で流通しています。

◆日高のコンブ浜
各浜には、その日の漁を行うかどうか判断する役目の「旗持ち」がおり、夜明け前から日和見(ひよりみ)をして、凪(なぎ)(海が穏やか)で、かつ午後まで天気が続きそうな日に旗や花火、放送などを合図に一斉に漁が開始されます。
日高地方沿岸で採れたコンブは、品質(厚さや幅、光沢、傷など)により1〜5段階の等級に格付けされ、1等、2等は、その品質から希少価値も高く、桐箱や化粧箱に入れた贈答品として扱われることが多いです。

▽ひだか漁業協同組合
令和4年採りコンブ実操業隻数 174隻(せき)
浜数 9浜(はま)
令和3年度コンブ取扱高 136t 1億9,762万円

▽日高中央漁業協同組合
令和4年採りコンブ実操業隻数 136隻(せき)
浜数 8浜(はま)
令和3年度コンブ取扱高 266t 3億9,610万円

▽えりも漁業協同組合
令和4年採りコンブ実操業隻数 497隻(せき)
浜数 11浜(はま)
令和3年度コンブ取扱高 1,853t 29億100万円

◆町内の生産高
令和3年度は、採取日が1日だけの浜もあり、とても少ない漁獲量でした。海水温上昇と担い手不足による漁獲量の減少が心配される中、令和4年度は、採取日数・漁獲量ともに多く、出荷量の増加が見込まれます。今後も安定したコンブの漁獲量を期待しています。

ひだか漁業協同組合 参事兼事業部長 濱田 肇(ただし)さん

◆採りコンブ漁
7月1日から10月31日までの漁期に、多くて20日前後、船外機船で「カギ」や「ネジリ」と呼ばれる漁具を使い、コンブを採取します。天候の良い凪(なぎ)の日に旗揚げなどの合図により一斉に漁が始まり、水揚げされたコンブは玉砂利(たまじゃり)が敷きつめられた干場(かんば)で天日乾燥し、夕方、コンブ小屋(倉庫)に取り込みます。
保管されたコンブは、105センチの長さに切り揃えられ、等級基準に従い1本1本選別し、等級ごとに20キロを1駄(だ)として結束します。北海道水産物検査協会の職員が倉庫を訪れ、品質規格に合っているかを検査し、全国に出荷されます。

◆拾いコンブ漁
時化(しけ)の日などは、漁船で沖に出ることができません。海が荒れると海中のコンブが岩場からはがされ、海辺に打ち上げられるため、それをカギ棹(ざお)を使って拾い集める「拾いコンブ漁」が1年を通して行われます。
冬の冷たい海に腰までつかり、波打ち際で拾い集めることもあり、想像以上に過酷で大変な作業です。

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