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しまなみ農業だより

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愛媛県上島町

■カンキツ園地の土づくり
カンキツ類を正常に生育させ、毎年たくさんの果実を成らせるためには、多くの根を発生させることが重要です。根は植物を支え、育つための養分や水を吸収する働きと、光合成養分(デンプン)を貯える働きがあります。特に、永年性植物のカンキツ類では、一度植え付けた土地で長年栽培を続けるため、生育に適した土壌環境にしてやらなければ正常に生育できません。今回は、生育に適したカンキツ園の土づくりについて解説します。

(1)根が伸びやすい土を作る
根を伸びやすくするためには、土の物理性の改善が必要です。カンキツの根は酸素要求量が強く、空気をたくさん含んだ排水のよい軟らかい土を好みます。
具体的には、固相(土)、気相(空気)、液相(水)のバランスがとれている土が理想です(図参照)。土の色でいえば、黒色が強い土は空気を多く含み柔らかく、黄土色が強い土は締まりやすい性質の土といえます。
島しょ部の多くは花崗岩という真砂土の畑が多く、細かな粘土(シルト)を含んでいるため降雨と乾燥を繰り返すことで硬く締まりやすくなります。また、真砂土は、酸性になりやすく、肥料を保持する力が弱いため、雨によって肥料成分が溶脱しやすい性質があります。

(2)果樹園土壌の物理性の改良方法
固くしまりやすい土を軟らかく改良するには、植物繊維を多く含む堆肥(腐葉土、バーク堆肥、ヤシ殻資材など)を10平方メートル当たり20~30kgを樹の周りの地面に散布します。
より効果をあげるには、冬季に堆肥等の散布後に深耕すると効果的です。特に果樹では根が土中深く入るので、樹の外側に2~4ヶ所、深さ30cmほどの穴を掘り、その中に堆肥や剪定枝などを入れて埋め戻す方法がよいでしょう(写真参照)。堆肥や有機物の施用は、すぐには効果が現れないので、毎年継続して施用することで肥料持ちのよい好適な土となります。
※写真は本紙10ページをご覧ください。

(3)肥料を効率的に吸収させる
ブルーベリーなどを除き、果樹類の生育に適した土の酸性度(pH)は、5.5~6.5です。近年は大気汚染による酸性雨の影響や花崗岩土壌は石灰分が流亡しやすいので、土の酸度を維持するためには石灰資材(苦土石灰やサンライムなど)による酸度の矯正が必要になります。土の酸性度は機器により分析ができますが、畑に生える雑草の種類から判断することもできます。ハコベやナズナ、ホトケノザなどが生える土は中性に近い土で、スギナやオオバコ、カヤツリグサが生える場合は酸性の土と判断できます。
土の酸度(pH)を矯正する場合の苦土石灰やサンライムなどの石灰資材は、2月~3月と9月頃が散布適期となります。散布量は10平方メートル当たり1~1.2kgを均一に地面にまいてください。酸性の土では、多くの肥料成分が溶けにくく植物が吸えない環境となり、葉の変色などの生理障害が発生することがありますので毎年の散布をお勧めします。

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