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しまなみ農業だより

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愛媛県上島町

■「かいよう病」はどんな病気? 「かいよう病」防除のポイント
令和3年産のカンキツ栽培を振り返ってみると、8月に台風の接近のあと長雨が続き、黒点病やかいよう病などの病気が多発生しました。中でも、カンキツかいよう病は、生育や収量への影響が大きい病気です。
瀬戸内地域は、年間降水量が少ないため発病が少ない地帯ですが、近年の気象状況や栽培品種の変化により増加傾向にあります。今回は、カンキツかいよう病について解説します。

◆「かいよう病」はどんな病気?
「かいよう病」という病名は、病原菌の一種である細菌(バクテリア)による植物に発生する病気に命名されることが多く、病原菌の種類や斑点(壊死斑)などの症状によりカンキツ以外の農作物にも病名として付けられることがあります。

◇1 発生条件
カンキツかいよう病は、品種により発病差があり、レモン、甘夏、はれひめ、甘平などは発病しやすい品種で、温州みかんは発病しにくく、八朔は発病しません。病原菌は水に溶けないと飛散・伝染しないことから、空気感染はしません。
病原菌の侵入・感染は、伸長中の新芽では気孔(植物の呼吸器官)から容易に行われ、硬化した葉や果実では風すれ傷やエカキムシの食害痕から感染します。発病適温は25℃~30℃、風速7m/秒以上の風ですれ傷が増加するといわれ、風当たりの強い園地や夏秋季の台風の襲来時に発病が増加します。

◇2 被害
春~秋にかけて葉や果実、緑枝に黄色に縁取られたカサブタ状の斑点が発生します(写真参照)。発病すると、落葉や落果、格外品となるとともに腐敗しやすく貯蔵性が劣ります。発病までの期間は、品種により異なり、気温15℃で15日~30日、25℃で5~10日で症状が見え始めます。
※詳細は本紙をご覧ください。

◇3 伝染方法
病原菌の増殖は樹上の病斑組織中で行われ、土壌中や雑草にも低密度に存在します。春先の新葉への感染は、前年の病斑からの病原菌によるものが主体で、新鮮な病斑ほど感染力が強く、夏秋梢の病斑や秋に感染潜伏して春に発病した病斑が重要な伝染源となります。春葉にできた病斑が、梅雨期から秋季にかけて夏秋梢や果実に伝染し、発病を繰り返していきます。

◆「かいよう病」防除のポイント
細菌による病気は、好適条件下では繁殖力が強く、防除が厄介な病気です。永年性植物のカンキツ類では、春葉に発生させないことが重要なポイントになります。そのために、(1)前年の枝・葉の病斑(伝染源)を冬季に除けること、(2)春葉への感染防止の農薬散布を徹底する、(3)防風網の整備など防風対策を行ってください。
切除した枝は、園内から持ち出すか、粉砕して春までに乾燥させれば伝染源にはなりません。前年のかいよう病の発生程度に応じて、表を参考に農薬散布を行ってください。
薬剤は、3月下旬の発芽前は、ICボルドー66D40倍、4月下旬以降は、ICボルドー66D80倍または、ムッシュボルドーDF1000倍にクレフノン200倍を混用し、できるだけ細かい霧で散布してください。農薬は散布時期により倍数が異なりますので農薬のラベルをよく読んで使用してください。

表 カンキツかいよう病の防除時期

◎必須 〇推奨 △発病状況で実施

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