文字サイズ
自治体の皆さまへ

「弓削島荘遺跡」国史跡指定記念シンポジウム

2/35

愛媛県上島町

令和4年6月19日(日)、せとうち交流館多目的ホールにおいて、「弓削島荘遺跡」国史跡指定記念シンポジウムが開催されました。
本シンポジウムは、令和3年10月11日付け官報告示により上島町に所在する「弓削島荘遺跡」が正式に国の史跡に指定されたことを記念して企画され、登壇者に県内外の学識経験者をお迎えし、3本の講演とパネルディスカッションを行いました。

「史跡の保存と活用-荘園遺跡を中心に-」
講演1では、文化庁文化財第二課長の山下信一郎先生に「史跡の保存と活用-荘園遺跡を中心に-」という演題でご講演いただきました。山下先生は、弓削島と周辺海域を含めた空間を「中世荘園の世界を追体験できる場」として保存・活用することや、その空間を歴史・文化・自然を包摂した「しまじゅうまるごと博物館」と見立て、学習や文化観光の場として展開していくことの将来性を示されました。

「弓削島荘と上島町の塩業遺跡」
講演2では、愛媛大学アジア古代産業考古学研究センター長の村上恭通先生に(やすゆき)「弓削島荘と上島町の塩業遺跡」という演題でご講演いただきました。村上先生は、弓削島および佐島のみならず、岩城島や生名島にも古くからの塩業の歴史があることを述べられ、上島町の原風景・塩業史を追体験できる場の創出などの塩業遺跡を活かした地域づくりを提案されました。

「中世を継承する弓削島」
講演3では、九州大学名誉教授・名古屋城調査研究センター所長の服部英雄先生に「中世を継承する弓削島」という演題でご講演いただきました。服部先生は、塩田所在地の標高や地形から、中世の弓削島では揚浜式塩田と入浜式塩田が併存していた可能性を述べられ、東寺百合文書から塩田造成には牛が活躍していたことなどを指摘されました。

シンポジウムの開会にあたり、上村俊之町長から「シンポジウムを通じて、史跡弓削島荘遺跡がますます世界に認められ、大きな発展がありますよう、皆さまのお力添えをいただきますことを心から祈念申し上げます。」と挨拶が行われました。

パネルディスカッションでは、「地域の宝『弓削島荘遺跡』をどのように守り、伝え、活かすか」というテーマで討論が進められました。その中で、愛媛県教育委員会文化財保護課主幹の日和佐宣正先生は、弓削島荘遺跡には点在する構成資産を説明するガイダンス施設が不可欠であり、町民だれもがボランティアガイドとして、遺跡の保存・活用に参画することが必要であることを提言されました。
また、上島町教育委員会教育課の有馬啓介主査(学芸員)が、地域社会総がかりで史跡弓削島荘遺跡を保存・継承・活用することが肝要であり、そのための仕組みづくりに着手し、地域の魅力づくりに結びつけたいと表明しました。最後に、コーディネーターの山内譲先生(元松山大学教授)が「今回のシンポジウムが地域を理解し、活性化していくうえで、今後のお役に立てればと思っています。」と締めくくられました。

上島町では、令和4年度からの2か年計画で、史跡弓削島荘遺跡の保存活用計画策定事業を実施します。
本事業では、史跡がもつ本質的な価値と構成要素を保存継承していくため、保存・活用・整備・運営体制について現状と課題を把握し、それらの改善に必要な基本方針を定めます。史跡の保存活用について、町民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒104-0061 東京都中央区銀座3-4-1 大倉別館ビル5階

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU