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西日本豪雨で被災した岩城「西部八幡神社」奉納絵 除幕式

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愛媛県上島町

平成30年7月豪雨により大きな被害を受けた岩城の西部八幡神社に、復興と人々の絆をレモンで表現した2枚の絵が奉納されました。
この西部八幡神社は、西日本豪雨によって大きな被害を受け、神社全体の修復費用は当時の役員で費用を見積もり、不足しそうな費用をクラウドファンディングで募金を呼び掛け、また各方面で寄付を募るなどして再建が進められてきました。
被災から4年余りが経過した6月11日(土)、植物細密画家の野村陽子さんから、地元特産のレモンが描かれた絵が奉納されました。鈴なりになったレモンの実と無数のレモンの花が描かれており、レモンの実のつややかな表面や美しい白い花が丁寧に表現されています。
野村さんは被災後の岩城島に移住し、文化祭には作品を出展するなど、地域の人たちと交流した経験があり、そのご縁もあり、復興の象徴となる作品を創作してくださいました。この作品には 「災害の記憶を後世に伝えていくためにも「無限大の意味を含め」、前向きな姿勢で生きていってほしい」という願いが込められています 。
境内には、地元の人およそ50人が集まり、除幕式が終わると、野村さんに感謝状が手渡され、最後に訪れた方々全員と記念撮影が行われました。

■奉納絵を創作に至った経緯
2018年の西日本豪雨があった年の11月から2020年5月まで、私はこの岩城島に住んでいました。以前住んでいた沖縄県南大東島では、台風がいつも通る場所、海も激しく荒れる場所だったので、次に住むところは、穏やかな瀬戸内海の島に住みたいと思っていました。私は、住みたいところに住んで、描きたいものを描く。という風に考えていましたので、穏やかな海辺に住みたいと思っていたところ、日本で最も美しい村連合から瀬戸内海だと上島町の岩城島だねと勧められました。住むところを役場の方に相談したところ、小学校の上の石ケ坪の町営住宅をご紹介いただき、また引っ越す時期が11月ということをお話しすると、植物画の同好会があり、その方たちも絵を展示するので、野村さんの作品をぜひ展示いただけないかというお話をいただきました。植物の細かな絵というものを、皆さん見たことがないと思ったので、見てもらういいチャンスだと思い展示することに決めました。その5ケ月後の3月28日にお電話をいただき、この絵を描くきっかけとなったご相談がありました。西日本豪雨で神社広場の約8割が流されてしまったことや、皆さんが神楽殿と拝殿を大切に思い、次の世代に残したいという思いがつまったもので、この神楽殿と拝殿が再建できるようになった経緯と、ここに飾る絵を描いて欲しいと思っていることをお聞きしました。そして、文化祭で私の絵を見た時に、絵を描いてもらうのなら野村陽子にお願いしたいと思っていたそうです。もちろん、ご指名だったのでぜひやってみたいという思いからお受けした次第です。その時にいただいた要望は、岩城はレモンの島なのでレモンを題材に描いて欲しいということ。その他に、再建したということを今の人にはもちろん、100年後の人たちにも評価してもらえるものにしたい。と言うものでした。その時に思いましたのが、100年後の人にどういう絵を描けばいいのか。その言葉が大変重く感じられました。レモンの絵を題材としたレモンの花と実を描こうと思ってスケッチしながら思ったのが、今自分が持っている最大の力を絵に込めればきっと伝わるんじゃないかと。そんなことから、徐々に気楽に絵を描くことができました。この2枚になったのには理由があって、「春から秋にかけて新しい枝ができ、つぼみができ、花が咲き、実がなる。」そして、「青い実がだんだん大きくなって、収穫をむかえる」といった、繰り返されるという「無限大」の意味を含め描かせていただきました。皆さんが、この絵を見て「元気になってもらえるといいな」と思います。(令和4年6月11日奉納絵除幕式での挨拶より)

▽profile 野村陽子さん(山梨県)
1953年 長野県上伊那郡箕輪町生まれ 武蔵野美術短期大学工芸デザイン科と大塚テキスタイル専門学校で学び、テキスタイルデザイン事務所に勤務。その後スペイン遊学を経て結婚、一男一女の母となる。
1998年 独学で植物細密画を始める。
2000年 セイコーエプソンとコンテンツ契約をしポスター、商品パッケージに採用される。
2005年 伊那食品工業(株)企画展をかんてんぱぱホールで開催。
2008年 北澤美術館新館の企画展で開催された「ボタニカルなアート展」においてフランスのガラス作家エミール・ガレやドームの作品とコラボレーションする。同年NHK主催の「ガレ・ドーム・ラリック展でガラス作品と並列展示され日本橋・横浜・名古屋・京都・大阪の高島屋を巡回する。同年、伊那食品工業(株)とスポンサー契約を交わす。
2009年 伊那食品工業(株)かんてんぱぱガーデン内に「野村陽子植物細密画館」がオープンする。
2018年 山梨県清里と愛媛県越智郡上島町岩城で創作活動をする。
2020年 山梨県北杜市清里を拠点に四季折々の身近な植物をテーマを描く。

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