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自治体の皆さまへ

歯の健康 そのお口の癖、からだに良くないかも(2)

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新潟県加茂市

■そしてさらに…「病巣疾患(びょうそうしっかん)」!?
口の中には常に様々な細菌(常在菌)が存在し、外部の病原菌の侵入を防ぐ役割を担っています。この常在菌には本来外敵を排除する免疫反応は働かないのですが、免疫反応が出てしまう人がいます。その結果、臓器を傷つける抗体やリンパ球などが放出され、血流にのって腎臓や骨・関節、皮膚などを傷めてしまうことがあります。これを、『病巣疾患』といいます。へんとう炎や歯周炎などによって腎臓や骨・関節、皮膚の病気が引き起こされることがあります。歯周病が全身に影響を及ぼすことはこのコーナーでも何回もお話ししていますが、同じように口呼吸によって、のどの奥(上咽頭)に炎症を起こしている場合も様々な影響があります。たとえば、金属アレルギーを疑って皮膚科から歯科に紹介される疾患に掌蹠膿疱症(しょうせきほうのうしょう)という病気があります。歯科としては、口の中の金属の詰め物を非金属に換えていくのですが、あまり改善しない場合があります。そういう場合は、だいたい口呼吸をしている患者さんだったりします。のどの奥の炎症(病巣疾患)が手のひらに水ぶくれを作っている可能性があります。

■口呼吸をどうやって直すか?
ここまでのお話で、「口呼吸は絶対やめたい!」と思ったでしょ?そもそも鼻が詰まっていて鼻呼吸ができないという方は、まずは耳鼻科でしっかり鼻づまりを治療してください。前述の「口呼吸チェックリスト」で、心当たりのある人は、口呼吸が癖になっている方です。この場合は意識して鼻で呼吸するように努力したり、マウステープなどで上下の唇を止め、機械的に上下の唇を閉じ、筋肉を鍛えていくという方法で改善できます。最近では口呼吸の予防グッズなども販売されていますので、そういったものを利用するのもオススメです。

■マウステープ(口とじテープ)のすすめ
口にテープを貼って寝る、テレビなどでも宣伝されています。わたしは歯周病治療におけるセルフケアの一環として就寝前のマウステープ(口閉じテープ)を勧める場合があります。マウステープはすぐに始められる簡単な予防医療と考えています。寝ている時の姿勢、恰好、状態は自分では全く分かりません。昼日中から口呼吸をされている方はもちろんですが、就寝中には全身の筋肉が緩まり、体の代謝も下がってしまうために、(1)口が開きやすい(2)唾液量が激減する、という二つの現象が生じます。これらによってドライマウス、いびき、歯周病の悪化、口臭、無呼吸症、病巣疾患などを引き起こすことは前述の通りです。口の中が乾きやすくなり、口の衛生状態をきちんと保つことが難しくなるところを、マウステープで就寝中の鼻呼吸を促して口腔内状態を改善します。ドラッグストアには専用テープも販売されていますが、若干高価となってしまいます。どの様なテープでも構いませんが、お肌が弱いという方は肌に優しいテープ、または赤ちゃん用のテープを利用したらよいと思います。または口に貼る前に一度ほかの場所に貼って粘着力を落としてから貼るのもいいでしょう。テープの貼り方は唇に縦に一本です。この貼り方だと、咳やクシャミをした時に隙間から呼気が逃げますから、鼓膜を痛めたりすることがありません。きつく貼り付けなくても構いません。
マウステープ(口閉じテープ)の効果・利点としては、
(1)風邪を引きにくくなる
(2)いびきが減る
(3)口が渇かなくなる
(4)目覚めがスッキリする
(5)肌の調子がよくなる
(6)夜間尿が減る
(7)高血圧が改善、などの効果があるといわれています。そして、テープに頼らなくても口を閉じていられるように、口周りの筋肉・舌の筋トレをしましょう。筋トレとしてはたとえば、以前ご紹介しました「あいうべ体操」などです。

いかがでしょうか、口呼吸を止めることで、もしかしたら長年悩んできたいろいろな不快症状が改善するかもしれないこと、ご理解いただけたでしょうか?
マウステープで効果が現れたら、あいうべ体操で筋トレを!!

参考書籍:『鼻呼吸、歯医者さんの知りたいところがまるわかり』今井一彰、インテッセンス出版株式会社
協力:加茂市歯科医師会

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