- 発行日 :
- 自治体名 : 熊本県荒尾市
- 広報紙名 : 広報あらお 2025年11月号
決算とは4月から翌年3月までを一区切りとして、市にどのくらいの収入があって(歳入)、そのお金をどのように使ったのか(歳出)をまとめた家計簿です。
◆一般会計の収支状況
一般会計の決算は、将来への投資や物価高による行政経費の高騰などにより、2年連続で財政調整基金(市の貯金)を取り崩すことで財源不足を補わなければならない大変厳しい財政運営となりました。新たなまちづくりは軌道に乗りつつありますが、税収増の効果が現れるまでには時間が必要である一方で、今後も社会保障関係経費など多くの財政需要が見込まれます。さまざまな収入確保策や歳出抑制策の検討を進め、歳入に見合った歳出の徹底を図ることで、将来にわたる持続可能な健全財政の確立に取り組んでまいります。

◆特別会計
特定の収入で特定の事業を行うため、一般会計と区別している会計です。すべて黒字となっていますが、後期高齢者医療特別会計は、令和7年4月と5月に収納した令和6年度分の保険料で、翌年度に運営主体に全額を精算納付するため、実質的な収支は0となります。

◆企業会計
市が経営する公営企業で、民間企業のように使用料などにより事業を行う会計です。各事業の資本的収支の差引不足額は、損益勘定留保資金などで補填しました。

◆市債残高の推移
自治体の借金のことを地方債といい、その中でも市が発行するものを市債といいます。公共施設の整備や公営企業など法律に定められた事業のための財源です。地方債の元利償還金という形で将来の市民の負担になるので、借り入れには十分気をつけています。市民一人当たりに直すと31万1千円程になります。

◆積立基金現在高の推移
自治体の貯金にあたり、法律や条例に基づいて設置しているものです。市民一人当たりに直すと現在高は11万1千円程度になります。令和6年度は前年度比で約14億4,000万円減少しました。とくに、年度間の財源不均衡を調整するための財政調整基金は、15億5,000万円を取り崩しており、令和4年度末には約40億9,000万円あった残高が令和6年度末には約17億5,000万円まで減少しています。

◆健全化判断比率
実質赤字比率・連結実質赤字比率は、実質赤字が生じていないので値はありません。現在のところは、実質公債費比率・将来負担比率ともに早期健全化基準を下回っていますが、大型事業による市債の借入の増加や積立基金の取り崩しなどがあれば、比率が大きくなっていきますので注意が必要です。

◆令和6年度の実績
令和6年度は主に次のような事業に使いました。

