市民の皆さんの健康などに関する素朴な質問に対し、谷崎医師が「総合診療科」の観点から、分かりやすくお答えします。ぜひ、皆さんの生活にお役立てください。
伊勢総合病院 内科・総合診療科副部長 谷崎 隆太郎 医師
■8月31日は野菜の日‼谷崎先生に野菜の大切さを聞いてみました
◇野菜を食べるメリット
みなさんは1日にどれくらい野菜を食べているでしょうか?
野菜は、ビタミンやミネラル・食物繊維・抗酸化物質を含む食品です。多く摂取することで血圧やコレステロールが低下し、脳卒中や心臓病の予防に有効であることが分かっています。他にも、血糖値の上昇を抑制して糖尿病になるリスクを減らしたり、大腸がんのリスクを減らしたり、腸内環境を整えることで便通をスムーズにしたりと、とても健康に良い食品なのです。
◇1日の野菜の摂取目標
ところで、厚生労働省が推奨する野菜の1日摂取量は350gですが、令和元年度の国民の平均摂取量値は280gと目標に達していませんでした。野菜の中には大きく緑黄色野菜と淡色野菜があり、可食部(食べられる部分)100gあたりに600μ(マイクロ)g以上のβ(ベータ)カロテンが含まれているものを緑黄色野菜(トマト、レタス、にんじん、ブロッコリーなど)、それ以外のものを淡色野菜(キャベツ、白菜、きゅうり、玉ねぎなど)と呼びます。そして、1日350gの目標値のうち、緑黄色野菜で120g以上、淡色野菜で230g以上摂取することが目安とされています(検索「厚生労働省 栄養・食生活」)。
◇まずは野菜を食べよう
とはいえ、目安はあくまで目安であり、まずは、とにかく野菜を食べる回数を増やすことを意識しましょう。なんとなく健康によいから野菜を食べよう、というのではなく、重大な病気のリスクを減らすため、糖尿病を予防するため、日々の便通改善のため、という明確なメリットがあった方が野菜を食べるモチベーションにつながるのではないかと思います。
過去の「広報いせ」掲載分は、市のホームページでいつでもご覧になれます。
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※市の野菜の日に関するイベント情報について、16ページに掲載しています。
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