■国特別天然記念物 オオサンショウウオ
オオサンショウウオは、大きいもので1.5mにもなる世界最大級の両生類です。日本の固有種で、岐阜県以西の本州と四国・九州の一部で生息しています。伊賀市では、水質が良く餌も豊富な木津川水系が生息地となっています。
トキなどと同じく国の特別天然記念物に指定され、文化財保護法により日本国内のすべての個体が保護されています。そのため、許可なく捕まえて飼育したり個体に触れたりすることはできません。
オオサンショウウオは、水のきれいな川の岸辺の横穴や大きな石の下などに定住していますが、春から夏にかけては産卵のための巣穴に移動します。そのため、降雨や増水した時などに農業水路や住宅近くの水路などに迷い込んでしまうことがあります。
水路などに迷い込んだオオサンショウウオを目撃した場合は文化財課へご連絡ください。現地に出向き、体長・体重の計測、身体の特徴の確認、写真撮影などを実施し、近くの河川の上流に個体を放流します。
近年では、人によって持ち込まれたチュウゴクオオサンショウウオとの交雑種が県内でも発見されています。外見などからは交雑種と判別することは難しいことから、市内で発見された個体は計測時に組織片を採取し、遺伝子解析を実施しています。伊賀市では交雑種は見つかっていませんが、交雑が進めば、日本固有のオオサンショウウオが絶滅してしまう可能性があります。
市では、オオサンショウウオの生態や保護の必要性などを伝えていく取り組みとして、観察会を実施しています。観察会の開催などについては、改めて広報などでご案内します。
問合せ:文化財課
【電話】22・9678【FAX】22・9667
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