■わが子のように大事に育てた逸品[美旗メロン]
「名張地域の気候にあった特産物が作れないものか」と、平成14年に美旗メロンの栽培がスタート。寒暖差が大きい盆地特有の気候を生かして、現在は、美旗とその周辺地域の農家8軒で栽培されています。平成25年には、「美旗メロン」の名称で、特許庁による「地域団体商標」にも登録されました。
美旗メロンは、大きく育たせるために、卵ぐらいの大きさになると、間引いて、一株に一玉だけ実るようにします。きれいな網目になるように、丁寧に愛情を込めて、1玉1玉、手で撫なでる作業を行い、出荷の一週間ほど前には甘みが増すように、肥料や水分を与えないようにするんだとか。地元の農家さんが丹精込めて育てています。
フルーティーな甘みとみずみずしさが特徴の、果肉が緑色の「青玉」と、濃厚で芳醇な香りが特徴の、果肉が鮮やかなオレンジ色の「赤玉」。それぞれのおいしさがあります。売り出されるには、メロン部会で定めた糖度の基準を満たす必要があり、他の産地のメロンとの差別化にもなっています。例年、7月中旬の売り出しを楽しみにしている人も多く、販売開始日にはたくさんの人で行列に。毎年のように買いに来てくれる常連さんも多いんだそう。名張の特産を一度、ご賞味ください。
■「おいしかった」の一言が一番うれしい
メロンの栽培で大変なのは、茎や葉で果実が傷つかないようにする「玉吊り」の作業。毎年、「昨年よりもおいしくなるように」と、肥料や水の量など、試行錯誤しながら作っています。
美旗小学校では給食で提供されているんですよ。近所の子どもたちから「おいしかった」と言ってもらうことや、お客さんから声をかけてもらうことが、とても励みになりますね。
▽語るひと
岡山浩司(ひろし)さん
美旗メロン部会 部会長
7月15日から、JAいがふるさとの直売所やイオン名張店などで販売開始。直売所は、販売当初は混雑するので、7月後半頃に買いに行くのがおすすめなんだとか。
※生育状況により販売がない日があります。
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