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みんなのゼロカーボンシティ尾鷲

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三重県尾鷲市

■水がつなぐ尾鷲の森・海・里
市では、水産農林課を中心にゼロカーボンシティの実現に向けた取り組みを推進しています。今回は、尾鷲の自然の特徴や産業の課題、今後の展望についてお伝えします。

◇尾鷲の自然の特徴は…
急峻な山々が海に迫り、わずかな平地に集落が密集しています。尾鷲湾から高峰山(たかみねさん)までは直線距離でわずか7kmしかありません。
また、尾鷲は日本一の降水量を誇る雨のまちです。豊富な雨量が森林を育くみ、栄養豊富な水が山から直接流れ込む海には、200種を超える魚種が集まります。
このように豊富な水が森・海・里を循環する尾鷲では、古くから林業と漁業が栄えてきました。

◇今、尾鷲の林業や漁業が直面する課題
森・海・里は影響し合い人々に自然の恵みを与えてきましたが、近年では世界規模の環境変化や人口減少、高齢化など複雑な要因が絡んで危機的な状況を迎えています。
森では長年の林業施業で土壌が痛み、粘土化することで生物多様性の低下や水害の危険性の高まりが懸念されています。また、木材需要の低減から適齢樹木を切り出せず、森林の手入れや再造林が難しい状況が生まれています。
一方、海では観測史上類をみないほどの黒潮の蛇行や、海水温の上昇による藻場の減退などから、漁獲量に大きな影響が出ています。

◇今後の展望
地球の環境問題を一気に改善するのは難しいですが、人々の営みの中で第一次産業に悪影響を及ぼしているものについては早急に見直すべき時期を迎えています。
森では、歴史ある尾鷲ヒノキ林業の良さを残しながら、これまでは見落とされてきた環境の重要性に向き合い、新たな市場開拓も含めた林業の継続に挑戦します。また、森の取り組みと連動して行っている藻場再生をさらに拡大・発展させ、漁業の再生にも繋げます。
里では、採算性や効率性の追求から脱却し、できることを自ら考えて行う「コモンズ」の思想に基づいて、自然の恵みの復元や再生に取り組んでいきます。
尾鷲の森・海・里での取り組みをロールモデルとして発信することで、「世界の課題解決はローカルでの行いの積み重ね」であると示せるよう挑戦を続けています。

◎今後、取り組みの様子をSNSで発信します。ぜひフォローしてください!

お問い合わせ:水産農林課
【電話】23-8262

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