「子育てワンポイントアドバイス」
第221回『ジェンダーとセクシャリティ』
こころの相談員 前田 里美
《ジェンダー》とは文化的・社会的に作られた性別の役割などに関する概念のことを指します。生まれもった体の性別に対して「男(女)はこうあるべき」などといった性別像などにあたります。また、自分の性別に対する自己認識、性自認のことも含まれます。もし体と性自認に不一致があると、社会生活を営む上で葛藤が生じます。性別違和感を自覚し始めるのは幼児期から小学校低学年が多く、そのほとんどは違和感が消失していくようです。
一方、《セクシュアリティ》は性的指向を指し、どの様に他者に魅力を感じ好きになるかということです。その対象は異性なのか同性なのか、また恋愛感情をもたないなど多種多様な人がいます。
多様な性を受け入れようと変革している世の中でセクシャルマイノリティ(性的少数者)の人々は、2023年日本成人の調査では9.7%、2019年の世界調査でも10%、10人に1人はいるのです。
性については簡単に一括りにはできない複雑でデリケートな話です。近年学校において道徳など人権学習の中で子ども達は幅広い学習をしており、私達大人が子どもの頃とは何もかも違い、もっと知るべきなのは大人の方だと気づかされます。長年の古い慣習や概念に縛られた考え方を変えるのは簡単なことではありませんが、時代の変化を受け入れていくことも必要ではないでしょうか。
私達は親子であってもそれぞれ別の1人の人間であり、様々な価値観で生きています。人が決めた基準ではなく自分が好きだから好きと言えて、お互いを尊重する対等な関係を築ける環境や社会になればいいなと思っています。
※前田相談員は、あさひ園・小学校・中学校などで相談活動を行っています。
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