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自治体の皆さまへ

特集 災害派遣職員が見た景色(2)

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三重県東員町

2■教育総務課 主任 虫明 大作さん
派遣期間:2月7日~13日

○避難所生活には心のケアが大切
私が派遣されたのは、発災から約1カ月経ったころでした。支援課題の1つは、避難所を避難者による自主運営に切り替えていくことで、避難所にはさまざまな地区から人が集まっていて、各地区ごとの統率は自治会長などを筆頭にとられていました。しかし、自主運営に必要な地区同士の連携がうまくできていませんでした。
また、避難者は慣れない環境などからストレスがたまり、身体は元気ですが、心は疲れている人が多く見られました。避難者と話をしていると、最初は普通に話していても、途中から涙を流す人がいたのが印象的でした。そこで、私たち支援チームは、限定された派遣期間の中で避難者に信頼されるよう「避難者との対話」に重点を置きました。話をすることで、少しでも心のケアができればという思いもありました。避難所にいる子どもたちとサッカーをして遊んだりもしました。

○いざというときのために普段から交流を
私が今回一番大切だと思ったのは「普段から家族や地域の人と、災害について話しておく」ことです。避難所は、家族以外に地域の人・見ず知らずの人との共同生活です。心の疲れはたまりますので、余裕がない時に人間関係を構築していくのは困難です。平時から地域の人たちなどと交流し、災害が起きたときの対応や助け合いについて話しておくことが大切だと思いました。

■みらい環境課 主事 松島 和志さん
派遣期間:2月28日~3月3日

○中学校再開、避難者も避難生活に慣れた様子
私が派遣されたのは発災から2カ月が経っていましたが、依然として約165人の人が避難していました。虫明さんが支援に行ったときに課題となっていた避難所の自主運営は、支援チームと避難者の話し合いの場が設けられているなど前進していました。このころには避難者も避難所生活が今の日常として慣れている様子でした。また、日中は家の片付けや仕事などで外出している人が多かったです。
虫明さんのときと大きく変わっていたのは、中学校が再開していたことです。生徒が使用するスペースは原則立入禁止になっていて、避難者の部屋が別の部屋に移動しているなど、避難所のレイアウトが大きく変わっていました。水道や下水道は復旧していませんでしたが、徐々に復興に向けて進んでいると感じました。

○命を守る行動の次を考えておきましょう
災害が起きたときは避難所に向かうなど、命を守るための行動や準備をしている人は多いと思いますが、その後の避難所生活まで想像できている人は少ないと思います。発災から2カ月が経っても、避難所での主食が普通のお米ではなく、災害備蓄でよく使われているアルファ米だったので、避難所生活の大変さを痛感しました。いつ災害が起こるか分からない今、発災時の命を守る行動などを確認しておくことはもちろん、その後の生活についても調べて、考えておく必要があると実感しました。

町では、引き続き職員の派遣など、被災地への支援を続けていきます

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