松阪市の面積のおよそ7割を占める森林。
森林は、環境保全や防災、水の浄化など、様々な場面で私たちの暮らしを支えています。
しかし林業の担い手不足や、所有者や境界の不明な森林の増加等により、整備に支障をきたしています。
この豊かな森林が持つ多くの機能を活かすには、森林をしっかりと整備していくことが必要です。
今回の特集では、森林の整備をするための財源となる「森林環境譲与税」と令和6年度から開始された「森林環境税」を説明します。
■森林の主な役割
(1)温室効果ガスの削減
温室効果ガス削減に。
日本のCO2吸収量のうち、9割以上は森林が吸収しています。また、木材には炭素を固定する役割もあります。
(2)自然災害の防止
災害や土砂崩れを防ぐ。
木の根は土を固定して土砂崩れを防ぐとともに、下草や落葉・枝などは表土が流れ出るのを抑えています。
(3)水資源の貯蓄・浄水
雨水を地中に浸透させる。
雨水が落ち葉を通して土中にゆっくり浸透することで、川への急激な流出を緩和するとともに、水を浄化しています。
■森林環境税・森林環境譲与税の仕組み
(1)森林環境税とは
森林の機能を十分に発揮させるため、間伐などの適切な森林整備を実施していくことが課題となっています。そのような状況の中、創設されたのが「森林環境税」です。必要な地方財源を安定的に確保するために国民一人ひとりに等しく課税されることとなりました。
「森林環境税」は令和6年度から個人住民税均等割の枠組みを用いて、国税として年額1,000円を市町村が徴収しています。
(2)森林環境譲与税とは
間伐や人材育成・担い手の確保、木材利用の促進や普及啓発等の促進に関する費用として導入されたのが「森林環境譲与税」です。
現状の課題である森林整備の促進に対応するため、森林環境税に先行して、令和元年度より国から自治体へ前倒しされ譲与されています。
※詳しくは広報紙P4をご覧ください。
■森林環境譲与税の利用実績
森林環境譲与税は、その使途が法令で定められており、間伐や人材育成・担い手の確保、木材利用の促進や普及啓発等の「森林整備及びその促進に関する費用」に充てることとされています。
※森林環境譲与税と充当額の差額は、基金への積立及び繰入にて調整しています。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>