■親子3代でなばな栽培に奮闘中
毎年2000箱のなばなを出荷する丹羽家では、ご主人の守もりひと仁さんを中心に、家族みんながなばな栽培に携わっています。公務員だった守仁さんは、早期退職を機に、お母さんがやっていたなばな栽培の手伝いをスタートさせました。お母さんは1965年ごろからなばなを育てているそう。当時は電車に乗って、名古屋の市場へ出荷に行っていたそうです。
守仁さんは家業を継いだものの、なばな栽培に関する知識は皆無でした。「今でも母が先生です」と話すように、栽培に関する知識を逐一教わり、また栽培日誌をつけて翌年に生かすなど、毎年工夫しながらなばな栽培を続けてきました。なばなは決められた茎の長さになってから収穫すると、新しい芽が脇から生えてきます。そのため1シーズンに3~4回ほど収穫作業が必要。現在は守仁さん夫妻とお母さんで収穫作業を行っています。
寒空の下、1日中畑で作業を行うのはなかなか大変。そのせいもあり、なばな生産者は年々減っているのが課題です。ですが、出荷作業を時折手伝っている娘さんは「なばな栽培を続けていきたい」と話します。「小さいころ、周りは一面の緑で、なばな畑が広がっていました。あの景色が懐かしい」。桑名の伝統を守るために、それぞれができることを考える必要があります。
●なばなができるまで
▽種まき(播種(はしゅ))
9月ごろになると、種まきをスタート。約1cm間隔でまいていきます。
▽苗づくり(育苗(いくびょう))
密集して苗が伸びてきます。間引きしながら苗を育てます。
▽植え付け(定植)
10月ごろになると、よい苗を選んで植え付けます。畝うねを高くして水はけを良くします。
▽摘芯
本葉が15枚程度になったら下の葉10~12枚を残して上部を切り落とします。
▽収穫
11月ごろから1回目の収穫。なばなナイフを使い、手作業で収穫していきます。
▽出荷
160g以上のなばなをそろえて指定の小袋に入れ、集荷場へ。3月ごろまで続きます。
問合せ:この記事については秘書広報課
(【電話】24-1492【FAX】24-1119)
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