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あなたはどれだけ知ってる?藤堂高虎(とうどうたかとら) vol.11

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三重県熊野市

赤木城跡を訪れた人は、その象徴である主郭虎口(しゅかくこぐち)を目にする前に、東郭(くるわ)1、2の門跡を通ることになります。
平成12年の発掘調査で東郭の間には門の礎石(そせき)が2つ見つかりました。幅約2.5m奥行約1.8mの中に4脚の門柱があったと推定されます。
このことから、築城当時の登り口が現在と同じとは断定できませんが、門を通り抜け、主郭に向かう登城路上に東郭1はあったこととなります。東郭は、最初に敵を迎え撃つ場所であり、石垣は3m近い高さで険しく、門の手前の坂も急になっていて、敵に攻められにくくなるように作られたと考えられます。実際に、東郭1の南端には横矢掛けが見られます。
東郭は、城門を備えた南北25m、東西8mの一対の郭で、郭内にいくつかの礎石が確認されることから、主郭に次いで重要な二の丸であったのではないかと考えられます。
石垣発掘の手順は、
(1)調査前に余分な立木等を除去して、発掘場所の現状を確認
(2)崩落石の位置を確認のうえ、記録しながら、1年間に1mm積もると言われる土を除去(築城から400年を経た赤木城跡では約40cm)
(3)石垣の一番下の石である根石を確認となります。復元は、主郭虎口の石垣修復と同様に復元ラインを示す鉛板を挟みながら、東郭の石垣を積み直し、遺跡保存のために根石の部分を埋め戻しました。
赤木城跡を訪れた際には、石垣の野面乱層積(のづららんそうづみ)・横矢掛(よこやけ)や算木積(さんぎづみ)に加えて、復元ラインや建物の礎石などもご覧いただきながら、いにしえに思いを馳せていただければと思います。

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