人口は減少する一方、イノシシやニホンジカなどの野生動物は増え続け、人間の生活圏への出没や農作物被害が増えています。
手塩にかけて作った農作物を収穫寸前で荒らされ、野生動物のために作っているような感覚になり、やがて農業への意欲さえも失いかねません。そうならないための獣害対策の5カ条があります。
■獣害対策の5カ条
1 集落(地区)内の収穫残渣(ざんさ)や不要果樹、生ゴミなどを外に捨てない。
人間がエサと思わない物も動物には良いエサとなり、知らないうちに動物たちを集める要因となります。
2 耕作放棄地や藪などの隠れ場所をなくす。
動物は基本的に姿を隠したがるので姿が隠せない開けた場所は嫌う傾向にあります。
3 囲える畑や果樹園はネットや柵、トタンなどを使って正しく囲う。
単に囲うのは自己満足にすぎず、動物たちの習性や能力を考慮した上で正しく囲う必要があります。
4 人里は怖い、来てもメリットがないと覚えさせるため、追い払いを行う。
その都度、大人数で追い払うことでここは来てはいけない場所だと覚えさせましょう。
↓1~4の取り組みで集落(地区)のエサ場としての価値を下げる。
5 それでも加害してくる個体に対して適切に捕獲する。
地域の猟友会所属会員へ捕獲・追い払いの協力を依頼しましょう。
猟友会紀南支部事務局(【電話】85-4870 9:00~12:00)
(三重県農業研究所「防護柵の基本マニュアル」から引用)
■市内全域サルの出没に注意
サルは基本的に群れで生息していますが、春から秋にかけて、群れからはぐれたサルの市街地への出没が多発する傾向にあります。山間部はもちろん、すぐ近くに山がなくてもサルは出没しますので注意しましょう。
▽サルが出没した際の対応
追い払いに大切なのはサルに敵意を示すことです。人間は怖い存在だと知らせて複数人で地域から出るまで追い払うことが重要となります。大きな音や強い光(火薬銃や花火)などでの追い払いが有効ですが住宅地で使用する場合は地域の理解も必要となり注意しなければいけません。
しかし、もし不意に遭遇し、サルが威嚇(いかく)してきて怖いと感じた場合やお年寄り、女性、子ども一人だけなどサルが怖がらない場合は危害を加えられる可能性がありますので、目を合わせないようにしながらゆっくりその場を離れましょう。
また、野生のサルは飼われている動物園のサルと違って大変危険です。可愛いからといってエサをあげたり写真を撮ったりちょっかいをかけたりすることは絶対にやめましょう。
問合せ:農林業振興課林業振興係
【電話】市役所内線485
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