■今月のテーマ
ー夏に注意!「痛風発作」ー
「風が吹いても痛い」というほど耐え難い激痛を伴う病、「痛風」。夏は痛風の発作が増える季節と言われています。
◇痛風発作はどうして起こる?
痛風は体の中の老廃物である「尿酸」が関節にたまって起こります。通常体内で生成された尿酸は尿とともに排出され、血液中の濃度は一定の範囲に保たれますが、尿酸の生成が増加したり、排出がうまくいかなくなると血液中の溶けきれない尿酸が結晶となり、関節にたまることで痛風の症状が表れます。
◇痛風発作が夏に多い理由
暑さにより汗をかくと、脱水状態になりやすく、血液中の尿酸濃度が高くなります。さらに、夏にはビールや冷たいジュースを好んで摂取する傾向がありますが、これらの飲み物には尿酸の生成を促進する成分が含まれています。またアルコールには利尿作用もあり、さらに脱水を起こしやすくなります。
◇夏の痛風予防のポイント
(1)適切な水分摂取…尿酸は尿とともに排出されるため、腎機能や心機能が低下している人でない限り、十分な量(1日2リットル以上)の水やお茶を摂り、尿をしっかり出すことが大切です。
(2)アルコール、ジュース、スポーツドリンクを摂りすぎない
(3)健康的な食事…プリン体を多く含む食品(エビ、レバー、干物など)を食べ過ぎず、栄養バランスのとれた食事を心がけましょう。
(4)適度な運動…ウォーキングなどの軽い有酸素運動は血液循環を促進し、尿酸の排泄を助けます。
ただし、激しい運動は筋肉で尿酸の原料が作られてしまうため避けましょう。
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