住み慣れた場所で診察や治療、処置などを行う在宅医療・介護は、病院や介護施設への通院・通所が難しい方が、定期的に自宅や入居施設で医療や介護を受ける仕組みです。訪問する医師や看護師、介護士などから、さまざまな医療や介護サービスを受けることで、自宅でも安心して療養生活を送ることができます。
■在宅医療・介護を連携させる仕組み
在宅で療養生活を進めていくうえで、日常の診療や治療、健康管理を担うのは、かかりつけ医です。しかし、在宅で療養する方それぞれが抱える問題を解決し、希望に沿った生活を進めていくためには、医師の他にもさまざまな人たちの協力が欠かせません。
本市は「鈴鹿市地域包括在宅医療ケアシステム」のもと、市民が住み慣れた地域や家庭で療養しながら生活が送れるよう医療、介護、福祉などの関連職種が連携して支える仕組みづくりを進めています。
◇在宅医療を始めるには?
状況に応じて、まずは各機関へ相談しましょう。
▽自宅で療養している場合…
・かかりつけ医に相談
・ケアマネジャーに相談
・地域包括支援センターに相談 など
▽病院に入院している場合…
・病院の医療ソーシャルワーカーに相談
・退院調整、地域連携などの相談窓口に相談
■在宅療養中 﨑井あい子さんのとある1日
かかりつけ医からのアドバイスをきっかけに、在宅医療を利用する市内在住の﨑井さんとそのご家族。﨑井さんのとある1日を紹介します。
9時…看護師さんが訪問し、体温や血圧を測ります。
10時…歯医者さんが訪問し、口の中の状態を確認します。
11時…訪問入浴サービスで入浴します。
12時…ランチタイム。この日のメニューは卵のおかゆです。
14時…お医者さんが訪問し、診察します。
15時…おやつタイム。大好きなプリンを食べます。
16時…毎日、近くに住むひ孫が会いに来てくれます。
17時…作業療法士さんが訪問し、足をマッサージします。
■本人と家族の声
◇きめ細かなサービスで家族も安心 﨑井清司(きよし)さん(70歳)
母を自宅で介護しようと思ったとき、自分たちでできるのかと思いましたが、助けてもらえるサービスがあると知って気持ちが楽になりました。家族だけで行うのは大変なことも、フォローしてもらえますし、専門の方に頼れるので安心です。スタッフの方が温かく接してくれて感謝しています。
◇多くの方のサポートに感謝 﨑井あい子さん(94歳)
家族や介護・医療スタッフの皆さんが団結してサポートしてくれて、とてもありがたいです。初めは人のお世話になることに気が引けることもありましたが、皆さんが一生懸命に支えてくれる姿を見て、自分も頑張らねばという気持ちになりました。
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