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伝統に息づく食文化

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京都府久御山町

久御山町では古くから多彩な行事が行われ、行事の中に息づく食文化とともに大切に守り伝えられています。和食の原点とも考えられる郷土料理は食育の観点から見ると子どもたちにとっても多くのメリットがあります。今年度、久御山町では食育に関する条例の制定をめざしています。

巨椋池ではコイやフナ、モロコ、ナマズなどさまざまな生物が生息し、沿岸の東一口の人々は漁業を生業として生活を送っていました。
普段の食生活は質素なものでしたが、正月や節句、盆、祭りの日には寿司や鮒のピン焼き、餅、白米、季節の野菜など地域独特の豪華な料理が振る舞われていました。

〇おはぎ
あずきの赤色には災難が降りかからないようにするまじないの効果があると信じられ、邪気を払う食べ物とされてきました。

〇こいもの煮物
こいもは、子孫繁栄の象徴として正月などの節目を祝う料理によく使われていました。

〇鮒(ふな)の番茶煮
巨椋池で捕れた鮒を番茶で煮ることで臭みを取り、正月の「にらみ鯛」の代わりに使われていました。

〇しんこ団子
お盆のお精霊(しょうらい)さんを迎えるときに迎え団子として作り、先祖がしんこ団子の馬にのって帰ってくるのを迎えます。

〇鯖(さば)寿司
海から遠いこの地で、鯖街道を通って運ばれた貴重な塩鯖を神様に捧げ豊穣を祈ります。秋祭りには欠かせない料理です。

◇モロコの煮付け
どんな調理法でもその美味しさは変わらないモロコ。昔から久御山の人に愛されていました。
モロコは昔、巨椋池で捕れた美味しい魚で、モロコの煮付けは法事には欠かせない料理となっていました。

《材料》
・モロコ…1kg
・番茶…500ml
▽A
・酒…150ml
・醤油…450ml
・砂糖…200g

(1)モロコを水洗いするなど、下処理をする
(2)鍋にモロコを並べて番茶を注ぎ入れる
(3)材料Aを入れ、汁気がなくなるまで煮付ける

〈その他にも〉
〇モロコの押し寿司
寿司飯の上にモロコの煮付けをのせた、モロコの押し寿司
〇モロコの巻き寿司
モロコの煮付けを芯にしたモロコの巻き寿司

◇鮒のピン焼き
東一口の伊勢講では、1月26日の夜に地域の人々が集まり、豪快に飲食する風習がありました。中でも名物となっていたのが「鮒のピン焼き」です。

《材料》
・鮒…50匹
・砂糖…100g
・白味噌…450g
・金串…30本
(つけだれ)
・醤油…50ml
・みりん…25ml
・酒…50ml
・砂糖…大さじ1

(1)鮒のウロコと内臓を取り除き、きれいに洗っておく
(2)3~4匹の鮒を並べて金串を1本はエラの部分に、もう1本は尾の手前に打って串刺しにする
(3)すり鉢に白味噌と砂糖を入れて粘りがでるまでよく擦る
(4)鍋につけだれの材料を入れ、火にかけて煮きる
(5)炭火をおこし、串刺しにした鮒をさっと素焼きにする。焼きながら金串を時々回しながら焼く
(6)素焼きにした鮒に(4)のたれを付けて焼く。乾いたらまたタレを付けて焼く作業を3回繰り返す
(7)付け焼きした鮒を冷まし、(3)の味噌を鮒の両面に塗り、焦げ目が付くまで焼く

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