■認知症とともに暮らす環境づくり
◆認知症について気軽に相談できる
認知症は決して他人事ではありません。超高齢社会の現代、誰もが認知症になる可能性があると言われるほど、身近なものになってきています。
宇治市では、医師、社会福祉士などの複数の専門職から構成される「認知症初期集中支援チーム」を地域包括支援センター内に設置し、認知症に関わる困りごとや心配事の相談に対応しています。
◇相談の流れ
(1)相談
まずはお近くの地域包括支援センター(下表を参照)へお電話を。
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(2)訪問
チーム員が訪問し、必要なサポートを考えます。
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(3)会議
チーム内で情報を共有し、「よりよい生活」に向けて必要なサポートを検討します。
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(4)支援・引継ぎ
必要に応じて専門医療機関の利用等のサポートや、地域の医療や介護機関に引継ぎを行います。
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(5)在宅生活の継続支援
適切な医療や介護サービスを通して、穏やかに過ごせるよう支援します。
◇認知症の人や取り巻く環境のサポート体制を強化!
宇治市では、認知症になっても安心して暮らせるために、認知症の人と家族を支えるだけでなく、地域全体の意識を高め認知症の理解を促進する「認知症コーディネーター」を、配置しています。今年度からは、「認知症コーディネーター」を増やし、サポート体制を強化しています。
[INTERVIEW]今年度から新しく宇治市の「認知症コーディネーター」となった二人にお話を伺いました。
・認知症コーディネーター
左…久門 治美(ひさかど はるみ)さん(東宇治北地域包括支援センター)
右…岩越(いわこし) あいさん(西宇治地域包括支援センター)
一人で抱え込まずに、一緒に少しずつ、不安を解消していきましょう!
皆さんの認知症への恐怖や将来への不安を取り除き、安心して暮らせるようにサポートしていきたいです。現在、市内には5名の「認知症コーディネーター」が配置されており、各地域包括支援センター(下表を参照)から担当のコーディネーターにつながります。まずは気軽に相談してください。
◇地域包括支援センター ~地域の高齢者総合相談窓口~
◆認知症を通じて気軽に交流できる場所 れもんカフェ
認知症の人やその家族、また認知症に不安のある人、認知症について勉強したい地域の人たちが気軽に集える場所です。認知症に関する講話や交流を通して、認知症を正しく理解し、不安や悩みを相談できます。また、ミニコンサート等も開催され、楽しみながら交流できます。各地域包括支援センターの地域で、交流スペースや喫茶店などを活用し、不定期で開催しています。詳しくは、お近くの地域包括支援センターに問い合わせてください。
◇認知症当事者(本人・家族)の声
居場所と仲間とやりがいがあれば、認知症であっても自分らしく地域で暮らしていくことができます。「大丈夫」と言いたい。
夫が認知症と診断されてから、早いかなと思いながらも本人としっかり最期のことまで話し合いました。早い段階から本人の思いをしっかり聞いて話し合うことが大切です。
妻が認知症であることを周りの人に公表したところ、多くの人が支援の手を差し伸べてくれて、妻が元気になりました。
◆住み慣れた地域で、安心して過ごせるように
市の制度の一部を紹介します(一定の要件を満たす場合に利用でき、利用料等がかかる場合があります)。詳しくは、長寿生きがい課へ問い合わせてください。
・シルバーホンの設置
対象:65歳以上で一人暮らしの市民等
急に身体の具合が悪くなった時などに、ボタンを押すだけで消防本部に連絡することができる緊急通報装置を貸与・設置します。利用者は機器についている「相談ボタン」で24時間365日健康相談ができ、月に1度の「見守りコール」を受けられます。
・GPS機器の貸与
対象:居宅で生活する認知症等の市民を、常時介護する家族(市民)等
認知症等により行方不明になるおそれのある高齢者等の見守りや早期発見及び本人やその家族が安心できる環境整備を目的として、GPS機能を備えた機器を貸与し、その貸与費用等を助成します。
※詳しくは本紙またはPDF版をご覧ください。
問合せ:長寿生きがい課
【電話】22-3141(代表)
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