■フレイルってなに?
フレイルとは、年齢とともに筋力や活力が低下して「健康な状態」と「介護が必要な状態」の間の状態にあることを言います。
早い段階でフレイルに気付き、介護予防に取り組むことで、健康な状態へと戻ることが可能といわれています。
いつまでも住み慣れた場所で元気に過ごすためにも今から「フレイル予防」を始めませんか。
■独居と社会参加とフレイルの関係
令和5年2月、要介護認定者を除く65歳以上の市民を対象に「はつらつ度アンケート調査」を実施しました。その結果、28.4パーセントが「フレイル」、36.8パーセントが「フレイル予備軍」であると判定されました。このはつらつ度アンケートの結果を分析すると、独居と社会参加とフレイルの関係が見えてきます。
本市では今後、独居高齢者はさらに増えていくことが予想され、本調査で回答があった人のうち約23パーセントが独居という状況でした。そして、独居の人ほど、起きる時間やご飯を食べる時間など、生活リズムが決まっていない人が多いことが分かりました。また、生活リズムが決まっている人ほど、フレイルに該当する人が少ないとの結果が得られました。
これらのことから、フレイル予防のためには「起きる時間や食べる時間をできる限りずらさない」ことの大切さが分かりました。特に独居の人は、生活リズムが乱れやすいため、注意が必要です。まずは「昼ご飯の時間を決める」ことから始めることをお勧めします。
■はつらつ度アンケートとは?
3年に1度、地域の実情把握のため実施している市民アンケート。今回は20,855人を対象に送付し、9,252人から回答がありました(回答率44.36パーセント)。
■とても大切な社会参加
アンケートの結果から、独居の人でも社会参加している人はフレイルに該当する人が少ないということも分かりました。社会参加といっても、大げさにとらえる必要はありません。買い物、通院、散歩など外出する機会を持ちましょう。人付き合いが苦手でも「決まった時間にスーパーに行く」などの日課があれば、顔見知りができるかもしれません。無理に会話をしなくても、ちょっとしたあいさつをするだけでも十分です。また、すでに社会参加をしている人は近くの人を誘ってみる、一人で外出する機会が少ないという人は地域で開催されている行事やサロンdeすとれっち(※)へ足を運んでみるのも、地域全体が元気で過ごしていくためのポイントです。
この機会にぜひ誘い合って近くのサロンdeすとれっちへ足を運んでみませんか。
※地域の団体に運動指導員を派遣し、簡単な体操を実施
独居・社会参加別フレイル割合
■インタビュー
地域でフレイル予防に取り組もうと、1年前に発足したサロンひまわり(西地区)の皆さんに話を聞きました。
2年前から東地区での体操教室に参加していますが、友人から「地域の人を誘って集会所でやってみたら?」と助言がありました。車の運転をいつまでできるかなども考えた結果、地域でも活動を始め、現在は月に2回、5人で活動しています。これまであまり家から出ていなかった人にも声をかけると、積極的に参加してもらえるようになってうれしいです。何気ない会話の中で健康などについての話題が出たときに、地域にすぐに参加できるサロンがあることは、とても大事だと思います。今後も楽しく活動していきたいですね。
サロン ひまわり 代表者 児嶋ヒカルさん
初めは参加することに消極的でしたが、参加してみるとどんどん楽しくなってきました。サロンに参加することについて、子ども達にも話すのですが「いいことだね」と言ってくれています。ここに来て、体を意識的に動かすようになり、サロンでやった体操を家でもするようにしているのですが、続けることで体が軽くなった感じがします。口の体操もあり、水などののみ込みも以前より楽になったと実感します。
サロン ひまわり 参加者 田中須恵子さん 岡本桂子さん
■インタビュー
社会参加に励むことで介護が必要にならないように努力している、萩原さんに話を聞きました。
以前、背中を床に打ち付け、長期間入院することになりました。子ども達は、このまま寝たきり状態になるかもしれないと心配していましたが、幸い寝たきりにはなりませんでした。今も背中が痛くて座っていられないほどつらい時がありますが、それを理由にして社会とのつながりを絶つとすぐに体は衰えていくと思います。友達が誘ってくれたらできる限り外に出るようにしたり、散歩をしたり、サロンに参加したりして、少しでも介護が必要にならないように努力をしています。話すことが好きなので、友達からも「あなたが話すことをやめたら認知症になるよ」と気にかけてもらっています。これからも人とのつながりを大事にして日々過ごしていきたいです。
萩原春子さん
■知ってる!?舞らいふ手帳
市では介護予防手帳として「舞らいふ手帳」を令和4年に発行しました。
舞らいふ手帳は、今の自分の状態に気付き、健康を自己管理するということを目的に作成しています。自身の生活を振り返りながら、住み慣れたまちでいきいきと過ごすため、大切な介護予防に関する情報などが盛りだくさんの内容になっています。ぜひ気軽に活用してください。
配架場所:高齢者支援課(市ホームページからダウンロード可。左下コードからアクセス可)
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問合せ:高齢者支援課
【電話】66-1018
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